本文へ移動

交通事故

自転車運転の罪と罰

自転車が、四輪自動車(オート三輪含む)・二輪自動車とならんで「走る凶器」であることは間違いありません。

 刑事的な観点から見てみましょう。なお、車両等とは、四輪自動車(オート三輪含む)・二輪自動車自転車のほか、自転車も含まれます。ただ、自転車だけは軽車両です。、

 まず、酒気帯・酒酔いはあったが、「幸い」事故を起こさなかった場合はどうでしょう。

 道路交通法117条の2には以下のとおり定められています。
 「 次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。 
  1 65条(酒気帯び運転等の禁止)1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあつたもの」
 道路交通法117条の2の2には以下のとおり定められています。
 「 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 
  一 65条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの」

 酒酔い運転は、例え自転車であっても「四輪自動車(オート三輪含む)・二輪自動車」とならんで「自転車」も「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」に処せられます。
 ただし、酒気帯び運転は、自転車(軽車両は除外されています)の場合は、処罰されません。


 自動車を運転していて、速度違反、信号無視、酒気帯び、酒酔い、携帯電話の禁止(これは、道路交通法では罰せられません。なぜでしょうか)など、不幸にして事故が起きた場合場合はどうでしょう。

 刑法211条2項には、以下のとおり定められています。
 「 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮または100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる」

 どうでしょう。重いと思われますか、軽いと思われますか。

 刑法では、209条、210条、211条により、過失傷害罪は30万円以下の罰金または科料(ちなみに、告訴の必要な親告罪です)、過失致死罪は50万円以下の罰金、また、重過失致死傷罪は、ひとくくりにして、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」となっています。

 重過失致死の場合には、罰金のみで懲役・禁固はありませんが、自動車運転過失致死の場合は懲役・禁固もありえます。

 また、過失傷害の場合は親告罪(告訴が必要)ですが、自動車運転過失致傷は親告罪ではありません。

西野法律事務所
〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満2-6-8堂ビル407号
TEL.06-6314-9480
 FAX.06-6363-6355
 
お気軽にご相談下さい
電話による法律相談は行って
おりません(土日祝日休)
9時~12時 1時~5時30分

Since June 5th. 2007
TOPへ戻る