2012年バックナンバー
4号機
午前6時25分ごろ。冷却装置に2台あるポンプがいずれも動かなくなり、モーターを制御する非常用電源装置が故障した可能性があるそうです。
東京電力は、平成24年7月1日以降、復旧作業を始める方針です。
冷却装置が停止した際に31度だったプールの水温は、平成24年30日午後6時時点で36.6度に上昇しましたが、保安院は「保安規定の上限の65度に達するには約60時間の余裕がある」としています。
大騒ぎしていませんから、大丈夫なんでしょうね。
4号機プール未使用の燃料204体を含む計1535体が保管されています。
1331本の使用済燃料があったことになります。
3年間の使用を終えて、原子機から出てくる使用済み燃料集合体は、毎年約183本です。1331本は多すぎますね。
使用を終えたばかりの核燃料は、放射線量と崩壊熱が、きわめて高いので、原子機の直近にある核燃料プールで貯蔵するしかありません。
ただ、そのままでは核燃料プールがすぐに一杯になってしまうので、1年後を目途に、発電所内にある共有プールに移されます。
そこで、数年間冷やしてから再処理というローテーションになっています。
東海村の再処理施設は規模が小さすぎて役に立たず、フランスとイギリスに委託していた海外での再処理は契約が切れて、六ヶ所村再処理工場はトラブル頻発で稼働の見通しが立たない(使用済核燃料の貯蔵量だけは、すでに90%を越えています)という現状ですから、使用済核燃料の行き場がなくなっています。
行場を失った多くの使用済み核燃料が、4号機の核燃料プールに貯蔵されていたため、1331本の多数にのぼっていたようです。
使用済核燃料が、仮に、空気中に露出すれば大変な事態になると予想されています。
また、4号機の核燃料プールは、原子機建屋5階にあり、地上30メートルだそうです。
4号機が地震や台風によって崩壊しないとも限らないですし、4号機の核燃料プールにひび割れが生じ、水が漏れて燃料がむき出しになれば、これまでにメルトダウン、水素爆発で放出された放射性セシウムの10倍もが大気中に拡散する可能性があり、風向きによっては東京も住めなくなる可能性もあるそうです。
冷却装置が停止した際に31度だったプールの水温は、平成24年30日午後6時時点で36.6度に上昇しましたが、「65度に達するには約60時間もの余裕がある」と解釈するより「65度に達するには約60時間しか余裕がない」と解釈した方がよさそうに思います。
また、冷却装置が作動したところで、地上30メートルに使用済核燃料があるというのは、時限爆弾を抱えているようなものですね。
平成24年5月26日に4号機は公開されています。
あれで「安全」というのもどうかとは思いますが・・