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外国事情 バックナンバー2/2

外交官ナンバー

大使館のある東京、主要国の領事館のある大阪などに住んでいたり働いたりしているでは、「青ナンバー」、つまり、青地に白文字で書かれている「外」「領」が頭につくナンバー・プレートをご覧になったことがあると思います。

 これは「外国の大使などの外交官」の車が対象になります。
青ナンバーは治外法権の自動車です。
 青ナンバーは「外交官特権」が認められるため、交通事故を起こしても、損害賠償請求訴訟を裁判所に提起することはできませんし(「応訴」すれば別です)、逮捕・起訴などが出来ません。
 でも、誤解しないで下さい。「治外法権」にある=「遵法の意思がない」という事では全くありません。

 現在、日本の外務省では青ナンバー発行に際しては「任意保険の加入」を義務付けています。
 青ナンバーを付けて運転をしている、という事は「任意保険に加入していて、日本国内の道路交通法も守るし、損害賠償もする」という意思表示に他なりません。

 ただ、すべての国が、外交官ナンバー発行に際しては「任意保険の加入」を義務付けているというわけではありません。
 貧しい国にとって、自動車の任意保険料が痛いということもあるでしょうし、また、「どうせ事故を起こしても」賠償しなくていい、それなら保険料を納めなくていいという悪い考えをする発展途上国もあります。
 ある意味、黒塗り、スモークガラスのベンツより怖いことがあり得ます。

 日本なら青ナンバーですが、プレートナンバーにアルファベットを用いる外国では、頭に「CD」とついていることが多いようです。

 日本の外交官の自動車は、基本的に、他の自動車同様に損害賠償してくれます。
 しかし、外国へ行って「CD」ナンバーの自動車には注意した方がいいでしょう。
 先進国だけではなく、保険に入っていない自動車という可能性もあります。
自分のかけた保険しか頼りになりません。

 ちなみに、私が留学していたボンは、人口30万都市でしたが、当時「首都」だったため、やたら大使館が多く、ボン「BN」、ケルン「K」などについで、「CD」ナンバーが多かった記憶があります。
  日本大使館の人に「気をつけてください」と言われたことがあるのですが、衝突される車を運転している人の国籍は選べませんから、「運が悪ければ」「賠償ももらえません」。

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