外国事情 バックナンバー2/2
日本と外国の住居表示
外国で居住すると痛感します。
例えば、家は、道路に接してないと建たないわけですから、すべての道路に名前を付けて、住所をあらわす時は「道の名前+番号」をつけて住所を表す方法があります。
これが、欧米など先進国の「世界標準」といっていいと思います。
通常は、奇数が「北側」なら、偶数は「南側」です。
なお、偶数と奇数が大きく食い違わないように、広い建物などには、例えば「123-126」という数字がついていることがあります。
たいがいの方向音痴でも、通りを見つけて、番号をたぐっていけば確実にたどり着きます。
もっとも、道の長さが中途半端ではありませんから(何百番)もある通りがありますら、ある程度最寄りの駅やバス停を確認しておかないとえらいことになります。
なお、道路ではなく、広場に面しているときは「 square 」「 corner 」「 circle 」「 place 」などがついています。
このやり方だと、同じ市や町に、同じ名前の道路は2つ つけられませんね。
どうしているのでしょう。
どうしても、市町村合併でも同じ道路名が複数ついてしまうことがあります。
ボン市は、旧来のBonn市が、南のGodesberg、東のBeuelと合併しています。当然、同じ道路名が複数ついてしまうことがありました。
旧来のBonn市はBonn1、旧GodesbergはBonn2、旧BeuelはBonn3と区別しています。
ボン市程度ならいいですが、ミュンヘンくらいの大都市になると、市の後に付く番号が半端ではありません。
なお、家がなくなったらどうするのでしょう。
簡単です。欠番にします。
広い家が壊されて小さな家が建ったらどうでしょう。ずらすわけにいきませんね。
123、123a、123b、123cなどにわけます。ちなみに、日本の地番の分筆のときのように、123-1、123-2、123-3、123-4などと元の番号(123)までいじるわけではありません。
法律の条文も同じで、123条、123条a、123条b、123条cとします。日本は、律儀に「123a」条を「123条の2」としますね。
誰が考えても、日本の住居表示は合理的ではありません。
ちなみに、ドイツには、やたらと「Einbahnstrasse」があります。「Strasse」は道路の意味ですが「Einbahn」「通り」があるわけではありません。「一方通行」という標識です。
日本でも「月極駐車場」という全国チェーンがあるように勘違いしている人もいるようです。「月極」は「つきぎめ」という一般名詞ですね。