外国事情 バックナンバー1/2
大掃除
年の瀬がせまってきました。
「大掃除」に忙しい方も多いのではないでしょうか。
「大掃除」に忙しい方も多いのではないでしょうか。
日本では、部屋、キッチン、トイレ、風呂、そして庭まで、いたるところを掃除しつくします。
「大掃除代行業」という業者も存在します。
太陽暦12月末に「大掃除」をするという風習は、世界共通でしょうか。
そうでもありません。
ドイツでは、12月末に「水を使った大掃除」などをすると「変人」扱いです。
道路の前が大掃除の水で凍ると訴えられかねません。
また、警察に通報されるかも知れません。
ドイツ人は掃除好きです。
特に、大掃除をする必要もありません。
ただ、「大がかり」な「掃除」はします。1年に1回とは限りません。
少なくとも、極寒の12月末にするはずはありません。
通常、「大がかり」な「掃除」は、暖かくなってから、つまり春から夏にかけてです。
極寒の12月末の大掃除は「クレイジー」です。
日本の「大掃除」は、一種の伝統風俗的な儀式のようなものであり、伝統行事に近いものといえるかもしれません。
大掃除をすることで、気分を新たにして「新年」を祝います。
ちなみに、太陽暦の「新年」を大がかりに祝うのは、日本くらいでしょう。
欧米では、元旦のみ休日で、1月2日は平日です。
アジアでは旧暦の正月を盛大に祝います。
大掃除の起源となったのは、「すす払い」と呼ばれる日本古来の、年中行事だといわれています。
大掃除の起源である「すす払い」は、今でも寺社仏閣などでは行われています。
奈良の大仏の「すす払い」は、毎年ニュースになっています。