外国事情 バックナンバー1/2
ワイン
平成22年10月、海外の日本大使館や総領事館など51の公館が、平成21年度末(平成22年3月31日)時点で1本数万円以上の高級ワインを4000本以上保有していることが、会計検査院の調べで分かりました。
外務省の主張は「パーティーなどで賓客をもてなすため」とものですが、年間消費量の30倍も保有している公館もありました。なかなか言い訳はできまない量ですね。まさか、ワインセラー完備、年代物になるまで熟成しているというわけにもいきません。
オーストラリア大使館など4公館は、品質が劣化したとして2年間で909本を廃棄していたそうです。
銘柄や年代、価格について、外務省は「ワインのランクが明らかになれば、もてなす相手が出されたワインで自分の扱いを推しはかってしまう可能性がある」として公表していません。
在外公館では、皇族や首相・閣僚・衆参両院議長らクラスには「送迎、設宴、現地事情説明を公館長自身が行う」とされ。衆参両院から派遣される議員団・各省庁事務次官らクラスには「公館長代理が送迎を行う」などと微妙に格差がつけられています。
ワインの銘柄、年代で「どの程度の待遇か」わかるというのも大したものです。
もちろん、ワインを飲んでわかるレベルの賓客なら、銘柄や年代、価格などを隠しても無駄なことです。もっとも、他の賓客に出されたワインの味はわかりません。
たいていは、ワインの銘柄、年代など、飲んだだけではわからないでしょう。ラベルをみればわかるのは当たり前ですが・・
なお、在外公館には、外交機密費が「つきもの」です。
これは、一般の予算と同様、消化しないと、翌年度以降減額される可能性があります。
在外公館は、どのようにして予算を消化するのでしょうか。
通常は「ワイン」です。
余った機密費でワインを購入すると言われています。本当かどうかはわかりませんが・・・
ワインの銘柄、年代は、秘密にしておけます。
「ワインのランクが明らかになれば、もてなす相手が出されたワインで自分の扱いを推しはかってしまう可能性がある」というのは本当だからです。
私は、日本酒は、ほとんどと言っていいほど、味がわかりません。
特級酒と称して、合成酒を出されれば、さすがに分かるでしょうが・・
ワインは多少分かります。
年代や銘柄までわかるわけではありませんが、「適切な温度で」「出されなければ」、安いワインは安いワインと分かります。
「適切な温度で」「出されれば」、安ワインも「それなりの」味がします。