トリビア バックナンバー 2/2
カジノ入場にパスポートが必要なわけ
そのうち「自国民入場禁止」という国や地域もあります。
カジノでは、通常、入場のときにパスポートの提示を求められ、場合によってはコピーをとられます。
単純に、「自国民禁止」という国や地域カジノで、外国人がどうか見分けることがあります。
しかし、「自国民禁止」ではなくても、パスポート提示を求めるカジノがあります。
通常は「ブラックジャック」があるカジノです。
カジノは、胴元とプレイヤーでは、長期的に見れば、確率的に必ず胴元が有利になるよう設定してあります。
ごく簡単に説明しますと、ルーレットの「偶数」「奇数」に賭けるとします。
ヨーロッパのカジノ(モンテカルロ方式)では「0」がでれば、偶数のはずですが、ディーラーの勝ちてプレーヤーの負け、アメリカのカジノ(ラスベガス方式)では「0」「00」がでれば、偶数のはずですが、ディーラーの勝ちてプレーヤーの負けとなります。
「0」「00」がなければ、ディーラーとプレーヤーの勝つ確率は客2分の1ですが、「0」「00」があるため、最終的に、胴元が勝つようになっています。
ちなみに、マカオのカジノでは、さいころを3つふる「大小」が、ルーレットにかわる場合があるのですが、111と666は、胴元の勝ちとなっていることが多いようです。
ただ、長期的にプレーすれば、ある種の知識をもったプレーヤーが確率的に見て勝つこゲームがあります。
ブラックジャックです。
簡単に説明しますと、プレイヤーは賭けると、ディーラーはプレイヤーに2枚ずつカードを配ります。
ディーラーは1枚何のカードあるかプレイヤーに見せます。
プレーヤーは合計を21に近くするように、カードをさらに引くか止めるか判断します。22点以上になると(いわゆる「ドボン」)、自動的に負けます。
ディーラーも同じなですが、ディーラーが自分の持ち点が16以下のときは、さらにカードを引きく義務がありますし、17をこえればカードは引けません。これらの義務はプレーヤーにはありません。
同数なら引き分け、21に近い方が勝ちます。
通常は、ディーラーとプレーヤーと技量に差がありますから、通常ディーラーが勝ちますが、上記のルールのせいで、「基本戦略」といわれる戦略に通暁したプレイヤー並みの能力を持った人がプレーヤーになると、確率的にプレーヤーが勝つことになります。
ブラックジャックはカジノでは「唯一」といわれる、プレーヤーによっては胴元が負ける確率が高い、非常に特殊なゲームです。
パスポートが必要な理由はここにあります。
過去に、ブラックジャックにおいて勝ち、ディーラーより有能と判断されたプレーヤーは、「賭場荒らし」の「ブラックリスト」にのせられ、ブラックジャックのあるカジノへの出入りを永遠に禁じられてしまいます。
なお、近年の話ですが、もちろんパスポートの提示が必要な理由の一つに、マネーローンダリングの防止が加わってきました。
都合が悪くなると、「汚れた金」について問いつめられるとカジノで勝ったとか、「隠してある財産」について「カジノですった」と言い逃れようという人が結構多いものです。