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医療のバックナンバー

重傷と重体

新聞報道などの「重傷」と「重体」との違いをご存じでしょうか。

 事故で負傷した場合、全治1ヶ月以上の入院治療を必要とする見込みの傷害をおった場合は「重傷」と呼ばれることが多いです。
 入院する必要がないか、1ヶ月以下の入院ですむ見込みのときは「軽傷」と呼ばれます。

 事故で負傷した場合、脳、内蔵器官などの損傷、病気などで生命に関わるほど危ない状態の場合「重体」と呼ばれます。

 「重傷」なら生命に別状はありませんが(失明したり、足を失ったりする場合もあります)、「重体」なら、生命の危機にあるといえます。

 意識不明の「重体」ですと報道されている場合は、死んでしまうか、よくて植物人間になる可能性もあるわけです。


 なお「心肺停止」(heart arrest)は、心拍数(脈拍)0、呼吸数0となった状態をいいます。
 通常は、死亡ということですが、蘇生措置により蘇生する場合もありえます。蘇生した場合でも、脳に血液がいかなくなる時間が長い場合、意識が全く回復しないということもあります。

 「心肺停止」状態で病院に搬入され、蘇生しない場合には、医師による「死亡確認」と報ぜられます。
 現実には、蘇生する場合はまれで、救急車に搬入された段階で「既に死んでいる」ということが多いようです。
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