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2012年バックナンバー

あべのハルカス

近畿日本鉄道が、平成26年春の開業を目指して建設中の複合商業ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の基礎が、平成24年8月30日、最終的な高さとなる300メートルに到達し、地上60階、地下5階建ての日本一の超高層ビルの外形がわかるようになりました。

 東京の人など、東京スカイツリーの開業で「高さ」に人気が集まるなか、関西の新名所になると思われるかも知れません。

 ただ、関西人からみて、天王寺地区は「いい場所」ではありません。
 キタ(梅田地区)>ミナミ(難波地区)>天王寺地区で、「上品」と思われていない地区です。

 天王寺駅を見てみましょう。
 JRの乗入れている路線は、大阪環状線はともかく、奈良方面からの関西本線は大阪駅に直接電車が走っていますし、和歌山方面からの関西本線は大阪駅に直接電車が走っています。買物客は、天王寺ではなく、大阪駅に行きますね。

 奈良方面からは近鉄、和歌山方面からは南海ですが、いずれもなんば駅が終点です。買物客は、なんばに行きます。

 そもそも、大阪駅が神戸や京都と結んでいるのに対し、天王寺は「しょせん」奈良と大阪です。

 関西空港へ行くのでも、南海の空港急行なら、なんばから、27分で890円、JRの関空快速なら、天王寺から32分で1030円で、「はるか」の特急料金は730円、「ラピート」の特急料金は500円ですから、競争になりません。

 ハルカスには、近鉄百貨店本店、大阪マリオット都ホテル、大阪市立大病院など医療機関を集めた「メディカルフロア」が入る予定です。
 テナントにはシャープが本社の営業・開発部門を移転させる計画がありましたし、関西電力やゼネコンの奥村組が入るという話もありました。
 はたして、昨今の経済状況で、テナントは、うまるでしょうか。

 「あべのハルカス」の名称は、古語「晴るかす」から名づけられたそうです。
 「晴るかす」は「晴らす、晴れ晴れとさせる」という意味です。

 日本一の超高層ビルということになりますが、繁盛するかどうかは「?」ですね。
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