2012年バックナンバー
分断国家の国旗
電光掲示板をみると、選手の横に韓国旗が表示されています。
韓国の女子サッカーチームがオリンピックに出場してましたっけ。
普通、よほどのサッカー通でもない限り「そんなこと」わかりません。どちらでもいいことです。
姓が「KIM」と表示されていますから、「金」さんなんでしょう。
正解は、韓国の女子サッカーチームは出場しておらず、北朝鮮の女子サッカーチームが出場していたという次第です。
コロンビア―北朝鮮戦(グラスゴー)では、試合前の選手紹介で電光掲示板に北朝鮮選手の画像とともに映し出された国旗が、韓国のものだったということです。
会場は騒然となり、北朝鮮は抗議のためピッチから引き上げ、試合開始が約1時間遅れたそうです。
試合は北朝鮮が2―0で勝利し、ロンドン五輪組織委員会は「完全なミス」と謝罪したそうです。
キャメロン英首相も、「うっかりミスだった。こんなことが二度と起きないようにすべての手段が講じられることを確信している」と謝罪しました。
ちなみに、北朝鮮の国旗は、テポドンに表示されている国旗です。
日本人なら見間違えるはずはないでしょうが、イギリス人に関心はないでしょう。
分断国家の国旗は、当然の話ながら違います。
ドイツは、昔、西ドイツと東ドイツに別れていました。
あまり、国旗の違いで問題になったことは知りませんが、西ドイツの連邦首相が第三国を訪問したとき、東ドイツの「国歌」が流れたというハプニングはありました。
上がドイツの国旗、下が今はなき東ドイツの国旗です。
ベトナムも、昔、北ベトナムと南ベトナムに別れていました。
統一は、私が大学生のころで、私が、ドイツに留学していたときにパスポートの盗難にあい、ローマの大使館で再発行申請をしたとき、渡航先の北ベトナムと南ベトナムが別になっていたので(公用旅券は、渡航先をすべて記載します)、私が渡航するわけではありませんが、「今ごろになって、北ベトナムと南ベトナムですか?」と大使館員に言うと、「まず、公用旅券の再発行はありませんからね」と「一本」とられた記憶があります。
上がベトナムの国旗、下が今はなき南ベトナムの国旗です。