2012年バックナンバー
かくれた法改正
今国会は、消費税増税法案にしか目がいっていない人がいるかも知れませんが、重要な改正もなされています。
大国相手に本気で戦争するつもりでなければ「有効」です。正常な神経の持主とは思えない国がすぐそばにありますね。
平成24年6月20日成立した「原子力規制委員会設置法」の付則に、原子力基本法の改正が盛込まれています。
「原子力基本法」をご覧下さい。
「2条 原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする」に「我が国の安全保障に資する」が加わりました。
日本は「核拡散防止条約」(NPT)を批准していて、核兵器を製造する意思はありません。
ただ、日本は、核武装が可能な十分な能力を保有しています。
プルトニウムだけで30トンにのぼり、核兵器1万個程度をつくれる量とされています。
「独立行政法人宇宙航空研究開発機構法」も改正されます。
4条の「独立行政法人宇宙航空研究開発機構は、大学との共同等による宇宙科学に関する学術研究、宇宙科学技術に関する基礎研究及び宇宙に関する基盤的研究開発並びに人工衛星等の開発、打上げ、追跡及び運用並びにこれらに関連する業務を『平和の目的に限り』総合的かつ計画的に行うとともに、航空科学技術に関する基礎研究及び航空に関する基盤的研究開発並びにこれらに関連する業務を総合的に行うことにより、大学等における学術研究の発展、宇宙科学技術及び航空科学技術の水準の向上並びに宇宙の開発及び利用の促進を図ることを目的とする」と規定されています。
この『平和の目的に限り』が削除され、安全保障の目的で利用できるよう改正されました。
日本は、「H2A」ロケットの打上げ技術を持っています。
人工衛星打上げロケットと、核ミサイルとは、何を搭載するかの違いだけです。
ただ、日本は、ロケットを兵器であるミサイルとして使用する意思はありません。
大国相手に本気で戦争するつもりでなければ「有効」です。正常な神経の持主とは思えない国がすぐそばにありますね。