2012年バックナンバー
パラサイト中年
総務省統計研修所が、平成24年5月2日、平成22年9月に実施した同省の労働力調査をもとに計算したところ、35歳から44歳の6人に1人、約300万人が未婚のまま親と同居していることとの推計がで明らかにされました。
35歳から44歳で親と同居する未婚者は295万人。同世代の16.1%に該当します。
平成12年の112万人(同世代の5.7%)、平成17年の159万人(同10%)から急増しました。
雇用も不安定で、完全失業率は11.5%と同世代全体(4.8%)の2倍以上で、非正規雇用率(契約期間1年未満)も、統計がある期間の最高をマークしたそうです。
親と同居する未婚者の平均年収は、200万円はおろか、100万円台前半にまで減少してしまっているそうです。
昔は、気ままな若者の代名詞だったパラサイトシングルは変質し、「経済的余裕がなくなり同居を長引かせている」と推測されます。
もちろん、全員というわけではなく「独身貴族」も多いでしょうが・・
しかし、35歳から44歳の親というと、年金生活者も含まれると思います。
100万円台前半の子と一緒に年金生活する親も大変ですね。
逆に、パラサイト中年が、親の介護も独りでみるということもおきそうです。
「老老看護」ならぬ「老中看護」で、非正規雇用者は、現実に働かないと収入がありませんから、共倒れになりそうです。