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2012年バックナンバー

ハード・カレンシー

「ハード・カレンシー」(hard currency)という言葉をご存知でしょうか。

 「ハード・カレンシー」とは、金融市場で頻繁に売り買いされ流動性がある通貨であり、国際的に信用があること、国際的な銀行における取引が可能なこと、あらゆる場所での換金が可能なことが条件です。

 主なハード・カレンシーは上から順に、米ドル、ユーロ、円、英ポンド、スイス・フラン、カナダ・ドル、スウェーデン・クローナの7通貨です。

米ドル(USD) 44.8%
ユーロ(EUR) 19.0%
日本円(JPY) 12.6%
(以上が「世界3大通貨」)
英ポンド(GBP) 7.3%
スイスフラン(CHF) 2.5%
カナダドル(CAD) 2.0%
スウェーデンクローナ(SEK) 1.5%

 現在、日本人が外国旅行をするとき、ドルに替えて持っていかなければならないとは考えませんね。
 よほどの発展途上国を旅行するというのなら別ですが・・・

 ただ、その昔は、日本人が外国旅行をするとき、ドルに替えて持っていかなければならないという時代があったそうです。
 私自身は知りません。
 私が、ドイツに留学したのが昭和57年(1982年)、ドイツの語学学校のあった片田舎の町の銀行でも、日本円はマルクに両替できました。

 ちなみに、外国旅行をするとき、よほどの僻地にでも行かない限り、自国通貨を持っていけば大丈夫という国は、多くありません。
 アジアでは円くらい、シンガポールドルと香港ドルが、概ね大丈夫という程度だそうです。
 中国元も、上記各通貨におよびません。自由に流通する通貨ではありませんから。

 ちなみに、日本で両替するか、現地で両替するか、どちらが有利かの問題ですが、一般的に、流通量が少ない通貨から多い通貨に両替するなら「自国」での両替が有利、逆なら、「現地」で両替する方が有利です。

 流通量で、日本の上位にあるのは、米ドルとユーロですから、米ドルとユーロは、日本で両替しておく方が現地より有利ということになります。
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