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2012年バックナンバー

放射能汚染採石

 平成23年7月に新築された、福島県二本松市の3階建て賃貸マンション1階の室内の床から、1時間当たり最大で1.24マイクロシーベルトの放射線が検出されたというニュースがありました。
 年換算すると国の基準の10倍に達する数値だそうです。

 一般の道路なら、まだ「まし」なのですが、平日で、主婦などは1日中、子供は3分の2くらい、勤務している人でも3分1くらい、土日なら、ほとんど1日中放射線を浴びるのですから、影響は大きいですね。
 
 福島第1原子力発電の30キロ圏(計画的避難区域)にある浪江町の採石場に山積みされていた石が使われたのが原因とみられています。
 「浪江町」といえば、風向きで運の悪い、原子力発電の北西にある町ですね。

 石は震災前に採掘し、ほぼ野ざらし状態で保管されていたそうです。
 計画的避難区域に指定される平成23年4月22日までに、福島県内の建設会社19社に約5200トンが出荷されていて、流通経路としては、大半は福島県内の水路や住宅など数百か所で使われたと見られています。

 一般住宅やマンションのほか、仮設住宅や、道路舗装にも使用されているようです。

 採石業者に「悪気」はないでしょう。
 むしろ、単純に、原子力発電所からの距離だけで危険性を判断して、「風向き」により危険性を判断しなかった政府や東京電力が悪いですね。

 「人間の避難」「食品の放射性物質による汚染のチェック」は簡単に思いつきますが、「資材の汚染」は「盲点」でした。

輸送コストもかかることから、砕石地から遠く離れた首都圏などのマンション建設で汚染骨材が使用された可能性は低いでしょうが、分譲業者に、問合わせが殺到しているようです。

枝野経済産業相、平成24年1月20日、東京電力に対しマンション住人や影響を受けた関係者への損害賠償を早急に行うよう指示する意向を示したそうです。

 東京電力は、放射性物質は、建物や地面に「付合」しているから、東京電力に「責任はない」などとは言わないでしょうね。
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