2011年バックナンバー
切り離された絵
引き裂かれた絵というのをご存じでしょうか。
パリのルーブル博物館にドラクロア(「民衆を導く自由の女神」の作者です)のショパンの肖像画「Porträt des Frédéric Chopin」 があります。
また、コペンハーゲンのOrdrupgaard museumには「Portrait of George Sand」 ジョルジュ・サンド(女性・男装の麗人といわれた)の肖像画があります。
これらの絵がかつて一つであったこと、切り離されて、ルーブル博物館とOrdrupgaard museumに分かれて展示されていることがわかるでしょう。
なぜ切り離されたか、「真相」は知りません。
もっとも、切り離されたことにより、かえって、絵としての品質を高めていると考える人もいます。
なお、引裂かれたわけではなく、ただ「でかい」というだけで周辺を切り取られた有名な絵があります。
アムステルダムにあるRjksmuseumのレンブラントの「夜警」 です。
そりコメントにもあるように、切り取られる前の模写が一流(といっても有名ではありません)の画家によりなされていて、切取られた部分に何が描かれていたのかわかります。
アンネ・フランクの絵やゴッホ美術館と並んで、アムステルダム観光のハイライトともいえる夜警になっている絵としては、わりと無造作に扱われていますね。