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2011年バックナンバー

単位いろいろ

電気関係の単位にはいろいろありますね。

 たとえば、電圧のボルトをみましょう。
 「1ボルトは1クーロンの電荷を運ぶのに1ジュールの仕事を必要とする電位差」と定義されています。

 次に、電流のアンペアをみましょう。
 1アンペアは「無限に長く、かつ無限に小さい円形断面積を持つ2本の直線状導体を真空中に1メートルの間隔で平行に置いて電流を流したとき、導体の長さ1メートルごとに00000002ニュートンの力を及ぼし合うときの電流の大きさ」と定義されています。

 抵抗のオームをみてみましょう。
 1オームとは「導体の2点間に1Vの一定電圧を与えた時、1Aの定常電流を生じる電気抵抗が1 Ω」と定義されています。

 このなかで、まともな定義はオームだけです。
 ボルトは、もっとなじみのない「クーロン」や「ジュール」がでてきますし、アンペアに至っては「無限に長く、かつ無限に小さい円形断面積」と支離滅裂とみえる定義です。
 ある意味、ボルト、アンペアは、ある意味「所与」のものといっていいでしょうか。

 「オームの法則」は、ある装置に1ボルトの電圧を加えたとときに1アンペアの電流が流れた場合、その装置は1オームの電気抵抗を有しているというもので、理科で習いますね。

 なお、1ミリΩや、1マイクロΩや、1ナノΩなどは日常出てきません。
 普通は、何百キロΩなどの抵抗がパーツとして売られています。

 単位の確認をしておきましょう。
 国際単位系においては、長さはメートル、重さはグラム、時間は秒などを使うことになっていますが、これに、10の累乗を示す接頭語を付け、大きい量や小さい量を表現します。
 大きい方は、10倍がデカ、100倍がヘクト、1000倍がキロ、以降1000倍ごとに、メガ、ギガ、テラ、ペタ、エクサ、ゼタ、ロタとなり、小さい方は10分の1がデシ、100分の1がセンチ、1000分の1がミリ、以下1000分の1ごとずつ小さくなって、マイクロ、ナノ、ピコ、ファムト、アト、ゼプト、ロクトとなります。
 大きい方はテラ、小さい方はピコぐらいしか見たことはありませんが・・
「単位記号について」 を参照下さい。


 結局、抵抗の1Ωは小さすぎるのですね。
 同じように、周波数の1Hzも小さすぎます。1Hzとは1秒間に1回振動することをいいます
 周波数も、キロHz、メガHz、ギガHzがなじみのある数字です。
 バイトなどもそうです。キロ、メガ、ギガがなじみです。

 逆はないのでしょうか。

 静電容量を示す1F(ファラド)とは、電圧1ボルトの電極の間に1クーロンの電気を溜めることができる容量です。
 なお、1キロFや、1メガFや、1ギガFなどは日常出てきません。
 普通は、1Fや1ミリFすらなく、マイクロ、ナノ、ピコ単位のコンデンサーがパーツとして売られています。
 
 ちなみに、さきほどの1ヘルツについて、1サイクルと同じと思っている人はおられませんか。
 ほとんどの場合は正しいのですが、微妙に異なります。
 1Hz=1サイクル/秒で、厳密にいえば違うということになります。
 サイクルは、分母が1秒でなくても、1分、1時間、1日、1年、あるいは、28.5日でもいのです。
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