2011年バックナンバー
予防医学
予防医学をご存じでしょうか。
予防医学とは、疾病の原因などを 研究し、疾病の予防を行うことや、病気になりにくい心身の健康増進を図るための学問のことです。
人間ドックや健康診断も予防医学の一つです。
また、昔行われた、ペストなど不治の伝染病者の隔離なども、広い意味で含まれます。
もっとも、治療医学とは異なり、保険の適用にならないため、現在はあまり普及していないといわれています。
もちろん、病気は、罹患しないうちに未然に防ぐ、症状が軽いうちに治療して悪化を防ぐなどすれば、治療費は激減するでしょう。
通常なら「予防医学万歳」です。医師の報酬は減りますが・・・
しかし、少子高齢化が進んでいくとどうでしょう。
予防医学の普及により老人が死ななくなる→老人人口が増える→年金など社会保障費用がかさむ→若い人の負担が大きくなる
もちろん、個々の老人や、その家族(嫁いできた嫁を除く)にとっては、老人の長寿が好ましいのでしょうが、社会全体となるとクエスチョンマークがつきます。
なにか、合成の誤謬(ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロでは、かならずしも意図しない結果が生じる)を連想させます。