よもやま話 バックナンバー2/2
関西人気質
生まれ育ちは和歌山市ですが、母が大阪市の生まれ育ちでしたので、私の「母語」は、いわゆる「大阪弁」です。
「和歌山弁」は聞いて理解できますが、話せません。
もっとも、和歌山育ちということで、「和歌山弁」の単語が混ざることがあるかもしれません。
ということで、昭和49年、大学通学のために東京で住むことになったんですが、やはり、カルチャー・ショックはありました。
よくいわれるのが、納豆で、「納豆」といえば「甘納豆」のはずでしたが、違いました。
うどんつゆも、底が見えない醤油味、もっとも、汁が飲めませんから、高血圧予防には、かえっていいかもしれません。
もちも、「丸餅」ではなく「切り餅」、物流に便利なインスタントと思ったのですが、「切り餅」が主流とは思いませんでした。さすがに、正月には「丸餅」のようです。
おむすびも、「俵結び」ではなく「三角おにぎり」。やはり、物流に便利なインスタントと思ったのですが、違いました。また、「おむすびり」と呼ぶのですね。
盆が、いわゆる「旧盆」ではなく、新暦で、7月に「盆」をすることがあると聞いて、びっくりしました。
あと、冬になると、根雪が残ることにもびっくりしました。
和歌山や大阪市(月2回くらいいってました)では、雪が積もっても、昼になって太陽が出ると消えてなくなりますが、東京は、昼になっても雪が残っています。また、氷の厚いこと。大学構内の池に、思い切り石をなげつけても、びくともしませんでした。跳ね返った石が、人に当たりそうになって肝を冷やしました。
ということですが、関西の人は、日本中どこへ行っても、「関西弁」(上方言葉)を話すのが一般です。
関東へ行ったからといって「関東弁」(標準語)はしゃべりません。もちろん、外国旅行した際などはもちろん、外国に居住しているときも同じです。
理由は、「近畿」=「首都の近辺」ですから、「誇り」があるのでしょうか。単なる「無精」でしょうか。
テレビなどで、日本全国どこでも「通じる」ということが、最大の理由だと思います。
わざわざ、「関東弁」(標準語)を話すべき積極的な理由はありません。
関東地区出身者以外の司法修習生は、司法研修所の「寮」に入れるのですが、当時、「前期」4ヶ月、「後期」4ヶ月の合計8ヶ月の寮生活で、東京に来ているのに、「 関東弁」(標準語)ではなく、「関西弁」(上方言葉)を覚えて帰ったという同期の修習生が結構おられました。
東京近辺が修習地の修習生(東京、神奈川、千葉、さいたま)は、寮に入る資格がありませんでした。
いきおい、関東の人以外の人のみが寮に入るのですが、寮内では、関西弁(上方言葉)が、事実上の「共通語」化していたそうです。
関西以外の人は、自分の方言をあまり話しませんし、関西人は、当然のように関西弁(上方言葉)を話すからです。