2013年バックナンバー
PM2.5
「PM2.5分布予測」をご覧下さい。
PM2.5は、微小粒子状物質と呼ばれ、大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が、概ね2.5マイクロメートル(0.001ミリメートル)以下のものを指し、健康への悪影響が大きいと考えられています。
日本で発生しているPM2.5もないわけではありません。
ただ、中国で発生して偏西風にのって流れ着いてくるPM2.5が圧倒的ですね。
九州が最もひどく、西に行くほど「まし」になります。
中国におけるPM2.5等の大気汚染は、工場が中国国内で取れる安価な石炭を十分な環境設備を持たないまま燃やしている事が主な原因と考えられています。
また、石炭そのままならまだましで、中国の冬場の暖房に、石炭を加工して作った練炭を利用していて、価格を安く抑えるため、非常に質の悪い物になっているそうです。
練炭は日本が発明したようです。
私自身、あまり練炭の記憶はありません。
暖房は、小さいころから、石油ストーブを使っていた記憶があります。
もっとも、時代背景からして記憶していないだけで(私は昭和30年生)、案外、親は練炭を使っていたのかも知れません。
何か、練炭というと、一酸化炭素中毒というよりも、「自殺」のイメージ強いですね。
話を戻して、練炭の質が悪いだけではなく、中国のガソリン品質の基準は緩く、NOxなどの排気ガス、ディーゼル粒子などの物質が混じっているそうです。
北京や上海の映像を見ると、昼間でも先が見えないようですね。
年々大気汚染が悪化している中国では、その影響で毎年50万人が死亡すると言われています。
もっとも、その数字の出所はわかりませんし、それを裏付ける根拠は、中国が統計をとっていない(少なくとも公表していない)のでわからないことになります。
中国共産党機関紙人民日報の姉妹紙である環球時報が「スモッグの軍事有用論」を報道しています。
環球時報は、平成25年12月9日「スモッグは偵察装備を無力化させ、ミサイル照準も防げる。スモッグは防衛的軍事行動に有用だ」とし、中国全土を襲っている毒性スモッグを擁護しました。
同紙は、「第1次湾岸戦争で砂嵐が米軍の主力戦車であるM1A1の赤外線探知機の作戦半径を2500メートルから800メートルに減少させ、コソボ戦争でユーゴスラビア連邦軍は廃タイヤで煙を起こしNATO軍の空襲を防いだ」として真剣にスモッグ有用論を続けました。
本気なんでしょうか。
中国が、空中からの偵察能力のある国と戦争をしているわけではありません。
なお、日本は中国の東にあります。
「日出処國」なのですが、偏西風の関係で「風下」になってしまいます。