2013年バックナンバー
除染廃棄物の保管場所
施設用地を国有化するための買取り費用などに充てられます。
貯蔵施設は、汚染土壌や落ち葉などを長期間、保管する施設です。
1500万立方メートル~2800万立方メートルの汚染物を保管するため、3平方キロメートル~5平方キロメートルの敷地を国有化します。
建設・運営費は約1兆円で、平成27年にも搬入を始める計画です。
中間貯蔵施設について、環境省は、東京電力福島第一原発周辺の双葉町、大熊町、楢葉町の3つの町にそれぞれ建設する方針です。
環境省は、調査の結果、双葉町、大熊町、楢葉町の候補地の3つの町すべてで施設を設置できると判断されたとしています。
井上環境副大臣は「きょう示したものを具体的な案という形にまとめ、地元に施設の受け入れの要請をなるべく早く、少なくとも年内にはさせていただきたい」と述べ、平成25年12月中にも、地元の3自治体に対し、建設の受入れを要請する考えを明らかにしました。
なお、3つの町は「調査を受け入れただけで、建設そのものは受け入れていない」という姿勢をこれまで示していて、今後、建設の受け入れを巡る交渉は、難航することが予想されています。
私のコラム「福島県内の地方公共団体の首長選挙」をご覧下さい。
「 平成24年7月、当時の民主党政権は『福島県を除染廃棄物の最終処分地にしない』ことを閣議決定しました。
その約束の下で、30年間に限って県内保管する中間貯蔵施設の設置を目指すということです。
そんなことを信じる人はいないでしょう。
『中間貯蔵施設』が決まらないと、除染によって集められた放射性物質は、当該地方自治体に保管するしかありません。
地方自治体内でも、他の地域に持っていくことはできません。
福島第1原子力発電所近辺を『除染廃棄物の最終処分地』とすると決めれば、放射性物質の除染は進むでしょう。
といいますか、それ以外に、方法はあるでしょうか。」
除染廃棄物の保管場所は「放射性物質で汚染されて、除染できないところ」しかないでしょう。
放射性物質で汚染されていないところに、除染廃棄物を保管するわけにはいきません。
放射性物質で汚染されているものの、除染が可能な場所に除染廃棄物を保管するわけにはいきません。一方で除染を実施し、他方で、別のところから持ってきた除染廃棄物を保管するということはありえません。
最初から、誰もが分かっていることです。
中間貯蔵施設=最終貯蔵施設は、「放射性物質で汚染されて、除染できないところ」、つまり、福島第1原子力発電所付近しかありえません。
除染廃棄物を、除染した場所の付近にまとめておくだけでは、他の場所の復興は、一向に進みません。
誰が政府の責任者となっても、言いたくはないということはわかっていますが、言わないままでは、何も進みません。消費税の増税といい、少し、進歩したように思います。