2013年バックナンバー
八咫鏡
西暦685年から続いている伝統行事です。
20年ごとの遷宮で、次は、20年後ということになります。
いままで、式年遷宮の年に、伊勢神宮に参拝したことはありませんから(といいますから、今まで参拝したのは1度のみです)、今年、参拝しておきたいと思っています。
伊勢志摩は、3、4回行っていますが、毎回行っているのは「ミキモト真珠」くらいです。あまり、宗教心は強い方ではなさそうです。
伊勢神宮は、内宮に、いわずとしれた天照大神を祭り、外宮に豊受大御神(食物・穀物を司る神様だそうです)を祭っています。
伊勢神宮の皇大神宮には三種の神器のうち「八咫鏡」がご神体として奉納されています。
ちなみに、三種の神器とは、天孫降臨の時に、天照大神から授けたという鏡・剣・玉のことです。
八咫鏡(やたのかがみ)
草那芸之大刀(くさなぎのつるぎ)
八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
草薙剣は熱田神宮に、ご神体として奉斎され、八尺瓊勾玉は皇居吹上御所の「剣璽の間」に安置されています。
なお、伊勢神宮に奉納されている八咫鏡は、裁判所も「借用」しています。
裁判官のバッジは、八咫鏡に「裁」と記載されていて、八咫鏡は国家権力の象徴(鏡がはっきりと曇りなく真実を映出すという意味もあります)、「裁」は「裁く」ということです。
裁判所職員共通のバッジで、裁判官、裁判所書記官、裁判所調査官、裁判所事務官など同じバッジです。
私も、裁判官時代につけていました。紛失したら、最高裁の売店内で身分証明書を提示すれば500円で購入できました。
なお、弁護士バッジを紛失すると、再交付に1万円します。
裁判所職員のバッジを着用していても何の役にもたちませんが、弁護士バッジを着用していれば、拘置所に自由に出入りできるという「特典」が、もれなく、ついてきます。
ちなみに、日本書紀の岩戸隠れの段の第一の一書には以下の記述があります。
「故即以石凝姥為冶工 採天香山之金以作日矛 又全□真名鹿之皮以作天羽皮吹 用此奉造之神 是即『紀伊國所坐日前神』也」
和歌山県の「日前(ひのくま)神宮・國懸(ひのかかす)神宮」には、天照大御神の御姿を型取った日像鏡(ひがたのかがみ。日前神宮)と日矛鏡(ひぼこのかがみ。國懸神宮)の次に作ったのが、八咫鏡であるという社伝があり、日像鏡と日矛鏡が、それぞれ奉納されています。
つまり、日像鏡と日矛鏡は、八咫鏡の「試作品」ということになります。一説には「不良品」という説もあります。
1つの境内に日前神宮・國懸神宮の2つの神社があり、総称して「日前宮」(にちぜんぐう)と呼ばれ、両社とも、社格(「官社については官」「国」と「大」「中」「小」の組合わせで6ランク)は官幣大社です。
私が通っていた「ひのくま幼稚園」は、日前宮が経営している幼稚園です。
神社の経営であることは知っていましたが(園長先生も、娘さんの担任の先生も「紀」(きい)先生でした。天道根命の末裔である紀氏(きいし)によって歴代奉祀されたと記載されています)、日本書紀にのっているとは知りませんでした。
ひのくま幼稚園も、少子高齢化で経営は楽ではないようですが、バックに神社がついていますから、廃園はないでしょう。
昔は、ボンネットバスでした。