本文へ移動

2013年バックナンバー

中国の漢字

漢字の本場である中国で、若者を中心に正しい漢字を書けない人が増えているそうです。

 中国本土では、識字率を引き上げる目的で簡体字を採用し、多くの漢字を9画以内に収めています。
 中国の「簡体字」の省略の仕方は半端ではありません。
 日本にも、中国観光客が結構来るようになりましたから、中国の「簡体字」は、目にすることが多いと思います。

 なお、中国政府・国家統計局の発表では、平成22年11月時点で、15歳以上で文字が読めない人は4.08%だったということです。
 現実には、もう少し多いとは思います。

 ちなみに、中国政府が定める、新聞や書籍などで日常的に使う漢字は6500字ということです。
 表意文字だけで表音文字がありませんから多くなるのはやむを得ないでしょう。

 ひらがな、カタカナも使う日本の常用漢字は中国の3分の1程度です。


 中国で、漢字を「書けない」人が増えている理由は、小さいときから、パソコンや携帯電話で変換された候補の中から選ぶことに慣れ、手書きの機会が減っていることによるそうです。「読めるけれど書けない」漢字が増えているということですね。
 日本と同じということでしょうか。

 「88」「3Q」は何だと思われますか。
 中国の女子中学生の携帯メールにあふれる若者言葉の一つで、「バイバイ」「サンキュー」ということだそうです。
 「再見」や「謝謝」くらいは書けるでしょうから、「流行」でしょう。
 日本でもありそうです。

 ちなみに、私は、日本の医療機関の看護日誌に「QQ車」(救急車)と記載されているのを見たことがあります。
 実話です。

 京都外国語大の彭飛教授は、「漢字の読み書き能力の低下について、中国の危機感は強い。教育界を巻き込んだ長期的な取り組みに広がる可能性がある」と指摘しているそうです。

 それよりも、多くの漢字を9画以内に収めた「簡体字」を利用する結果、自国の古典を読める人が少なくなっていそうですね。

 ただ、ベトナムや韓国より「まし」かも知れません。
TOPへ戻る