2013年バックナンバー
アメリカ軍の司令官
アジア・太平洋には、在日アメリカ軍、在韓アメリカ軍など多くのアメリカ軍基地があります。
軍ですから、当然「階級」があります。
軍の階級制度が厳密なのは、指揮官が戦死した場合、誰が指揮をとるかで足並みが乱れると問題なので、階級の上のが指揮をとるという制度にしてあるともいわれています。
在日アメリカ軍の司令官は、サルバトーレ・アンジェレラ空軍中将です。
在日アメリカ軍司令官は、第5空軍司令官が代々兼務しており、空軍中将があてられています。
第七艦隊の母港である横須賀海軍施設や空軍の横田飛行場(司令部駐在)や嘉手納飛行場、キャンプ座間など、ロシア・中華人民共和国・北朝鮮にも近い関係上東アジアの要所であり、アジア有事の際には最重要拠点としての役割も担っています。
在日アメリカ軍の司令官は、七艦隊艦船乗組員を含めて総計約5万人で、在韓アメリカ軍のほぼ倍の勢力です。
ということになりますと、半分の規模の在韓アメリカ軍司令官は、中将か少将かと思ってしまいます。
そうでは、ないようです。
現在の在韓国アメリカ軍司令官は、デイビッド・サーマン陸軍大将で、その後任には、カーティス・スカパロッティ陸軍中将を指名し、上院の承認を経て、陸軍大将に昇格、同司令官に就任する予定されています。
在韓アメリカ軍司令官は在韓国連軍、米韓連合軍の司令官も兼任します。
在日アメリカ軍の司令官が空軍、在韓アメリカ軍の司令官が陸軍というのは、よくわかりますね。
もっとも、在日アメリカ軍の司令官が中将、在韓アメリカ軍の司令官が大将というのは、意外かも知れません。
規模も倍違いますし、重要性も違います。
普通に考えれば、駐日大使と駐韓大使なら、駐日大使が「格上」でしょう。駐韓大使から駐日大使なら「栄転」ですが(普通なら、この順序)、逆なら「左遷」です。
在韓アメリカ軍は、休戦中の最前線の軍ですから、大将が充てられているのかもしれません。
在韓アメリカ軍の司令官は、在韓「国連軍」司令官を兼ねるためかもしれません。
調べたのですが、どこにも解説はありませんでした。