2014年バックナンバー
2000円札
2000円札は、平成11年(2000年)7月に誕生し、15年目を迎えました。
平成15年度までに計8億8000万枚発行されたものの、平成16年度以降は印刷されておらず、平成26年6月末現在の流通量は9900万枚と、1億枚を割込んでいます。
現在の1万円札の流通量は約80億枚、5000円札が約6億枚、1000円札が約40億枚ですから、流通量の少なさは、トップをひた走っています。
これから印刷されることはありませんから、減り続ける一方です。
ATMで2000円札を引き出せるのは三井住友銀行だけで、しかも全国で沖縄を中心に十数カ所のみ、コンビニエンスストアのATMも沖縄にある店舗だけだそうです。
経済の専門家は、普及に対する政府の甘い見通しを批判しています。
日本にも昔は200円札などがありましたが、2000円札が出るまで50年以上、日本では2のつくお札が造られておらず、それが普通になっています。
欧米では、20ドル札、20ユーロ札、20ポンド札などが、立派に流通しています。
たとえば、50ユーロ札で、13ユーロの切符を買うと、まず切符を出し、2ユーロ硬貨を出して15、次に5ユーロ札を出して20、次に10ユーロ札を出して30、最後に20ユーロ札を出して50というやり方が一般的です。
日本なら、簡単に暗算で37ユーロと計算できますが、欧米の人は、暗算が得意ではありません。
ですから、20ユーロ札が存在する価値はありますね。
あとは、偽造紙幣の多さにもよるようです。
アメリカはお札全体の4分の1が20ドル札、イギリスはお札全体の約6割が20ポンド紙幣らしいです。
50ドル札、50ポンド札などの紙幣は、偽札の危険があるから、受取りはしたくないということですね。
ちなみに、中国では、最高の紙幣が100元札、約2000円です。
必要でない紙幣は流通しません。