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2014年バックナンバー

トリアージ

平成26年9月27日に発生した、御嶽山の噴火事件は、死者47人を出す大災害になりました。

 死者だけに目が行きがちですが、現実には「トリアージ」(トリアージュ・仏:triage)という手法により、相当数が救助されています。

 「トリアージ」とは、災害医療において、負傷者等の患者が同時発生的に多数発生した場合に医療体制・設備を考慮しつつ傷病者の重症度と緊急度によって分別し、治療や搬送先の順位を決定することとされています。
 単なる自動車事故程度なら、すべて、搬送されます。

 日本では阪神・淡路大震災以後知られるようになりました。

 「トリアージ・タッグ」と呼ばれる4色のマーカー付きカードを右手首にまきつけます。

判定結果は4色のマーカー付きカードで表示され、一般的に傷病者の右手首に取り付けられる。このカードは「トリアージ・タッグ」と呼ばれる4色のマーカー付きカードを右手首にまきつけます。

黒- カテゴリー0(死亡群)
死亡、または、生命徴候がなく(心肺停止)救命の見込みがないもの。
赤- カテゴリーI(最優先治療群)
生命に関わる重篤な状態で一刻も早い処置をすべきもの。
黄-カテゴリーII(待機的治療群)
赤ほどではないが、早期に処置をすべきもの。今すぐ生命に関わる重篤な状態ではないが、処置が必要であり、場合によって赤に変化する可能性があるもの。
緑-カテゴリーIII(保留群) 今すぐの処置や搬送の必要ないもの。

 搬送・救命処置の優先順位はI → II → IIIとなります。

 0は、搬送・救命処置が原則行われません。
 一段落ついてからの搬出となります。

 なお、医師が診断してもいないのに「死亡」というのがあるのかという疑問があるでしょうが、体がちぎれている、ミイラ化、白骨化、死後硬直、死斑、全身が腐敗などのときは、死亡と判断されます。

 御嶽山の噴火の場合は、消防隊と自衛隊による、二次災害の危険を顧みない搬送作業の結果、「心肺停止」者の死亡が確認されました。
 「心肺停止」の「数」が、ある程度、わかっていたのは、黒タグをつけたまま、搬送していない人の数がわかっていたからです。
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