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2014年バックナンバー

韓国ウォンのレート

今年、韓国の済州島に旅行に行きますが、ウォンが、対円で高くなっています。
 KRW 100 = JPY 10.35

 まず、円が、対ドルで円安になっていますから、他の通貨と同様、ウォンが高くなっていることについて何の不思議もありません。


 ただ、ウォンは、対ドルでも高くなっています。

 ドル対ウォンのレートを見ると、平成25年6月に1ドル=1163.5ウォン、平成25年12月に1ドル=1095ウォン、平成26年5月には1ドル1020ウォンにまでウォン高ドル安になっています。

 1ドル=1000ウォン割れをしそうですが、チャートを見ると、1000ウォン割れをしていません。

 いくつかの見方があります。

 建前は、以下の見方です。
1 ウォンの価値が上がっているのは韓国の経常収支が黒字であること。
2 ウォンは、高利率の新興国通貨(インド・ルピー、インドネシア・ルピア、ブラジル・レアル、南アフリカ・ランド、トルコ・リラ、アルゼンチン・ペソ)に分類されるところ、新興国通貨の中では安定していると考えられ、投資資金が流入していること。

 その他にも、以下の見方があります。
1 もともと、輸出促進のために、ウォン安政策をとっていて、本来の水準に近づいてきただけ。
2 韓国は、ウォン安ドル高に、為替介入をしているところ(韓国の外貨準備が増え続けているのは、介入のためドルを買っていることが原因といわれています)、米財務省とIMF(国際通貨基金)が韓国政府の為替市場介入を強く批判して、おおっぴらな介入をしにくくなったこと。


 物価を考えると、輸出促進のために、ウォン安政策をとっていて、それがうまくいかなくなり、本来の水準に近づいてきただけというのが真相に近いと思います。


 韓国製品は、為替の関係で、値段が安く、日本から、合法・違法に取得した技術があるのが売りです。
 絶対優位の技術力があるわけではありませんから、中国など、人件費の安い国との競争になると不利です。
 ウォンの対ドル高+円の対ドル安あわせて、ウォンの対円レートが高くなっています。
 適正レートで競争すると、韓国は日本の敵ではありません。

 ウォン高は、輸出依存度が高い韓国にとって致命的な打撃を与えます。
 ですから、ウォン安誘導の政策をとっていたのですが、いよいよ難しくなってきたということでしょう。

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