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2014年バックナンバー

株主総会のシーズン

毎年、6月の中旬から下旬にかけて、訴訟の期日や調停期日が少なくなります。

 上場企業の株主総会のシーズンです。

 もっとも、私のような弁護士1人の事務所に、上場企業の株主総会の指導や、株主総会立会いの仕事があるはずはなく、訴訟や調停の次回の期日指定にあたり、相手方の弁護士さんが「このあたりは、株主総会の予定がありますから、差支えです」と述べるため、結果として、法廷や調停期日が入らなくなるのです。

 例えば、平日ゴルフに行く弁護士さんなどは、単に「差支えです」とだけいいますが、他の法廷や調停が入っているときは、「堺支部で弁論です」とか「午後いっぱい法律相談です」とか「この日は1日東京出張です」とか、期日が入れられない理由を述べるのが普通です。

 ちなみに、大阪家庭裁判所で、大阪地方裁判所本庁で期日が入っているとき、「この時間は本庁の期日が入っていて差支えです」という弁護士さんが結構いて、家庭裁判所の裁判官に「ここも本庁なんですがね」と嫌みを言われていることがあります。
 家庭裁判所の裁判官は「プライド」を傷つけられるのでしょうね。


 話を元に戻して、相手方弁護士が「株主総会の予定がありますから、差支えです」というとき、誇らしげに言っているように見えるのは、私の「ひがみ」かも知れません。

 ただ、私が代理人をしている事件の相手方弁護士が、上場企業の株主総会の指導や、株主総会立会いの仕事をしているということは、事件の「質」は悪くないということを意味していますから、あながち悪いことではありません。

 「このあたりは、株主総会の予定がありますから、差支えです」という言葉が聞かれなくなったとき、自分のしている事件の「質」が落ちてきたと考えるようになるのでしょうね。


 なお、私は、刑事事件は余り取扱わず(1年平均1件くらい)、少年に至っては、弁護士登録から1件も扱っていません。
 ですから、原則、相手方に弁護士さんがついています。

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