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2014年バックナンバー

自作自演

「自作自演」という言葉には、2つの意味があります。

 1つ目は「計画から実行までをすべて自分だけで行うこと。特に、自分の利益のために作り事を仕組むこと」となっています。

「パソコン遠隔操作事件」がありました。
 犯人が、他者のパソコンを遠隔操作し、これを踏み台としてインターネットの電子掲示板を介して、襲撃や殺人などの犯罪予告を行った犯罪です。

 東京都の男性・大阪府の男性・愛知県の男性・福岡県の男性・三重県の男性のパソコンが乗っ取られて、13件の襲撃・殺害予告を行わせました。

 4人のうち2人が、「嘘」の「自白」をしたというのですから、怖い話です。
 大阪弁護士会に「ないな可視化しかないな」という「のぼり」がでています。
 「回文」になっています。
 取調べの可視化の必要はありそうです。


 片山祐輔被告人が起訴されました。
 保釈されました。
 当然、警察・検察による尾行がつきます。
 片山祐輔は、荒川の河川敷で、スマートフォンを埋めました。
 警察はビデオ撮影をしています。
 平成26年4月16日、パソコン遠隔操作事件の真犯人を名乗る人物から報道機関などにメールが届きました。
 片山祐輔被告人の公判中で「アリバイ」があるとして、起訴の取消しを求めました。
 スマートフォンには、タイマー機能を使ってメールの送信日時を指定できるアプリがあり、これを利用してアリバイづくりをしました。

 何か、安物の「アリバイトリック」のようです。
 まず、犯人が被害者を殺害し、犯人が他人のいる前で、タイマーのついたテープレコーダーで被害者の声を流して生きているように見せて、あとで、他人と一緒に部屋に入って、テープレコーダーを回収して、アリバイを主張するというトリックです。
 それでも、テープレコーダーを回収するだけ「まし」ですね。

 お母さんが用意した1000万円の保釈保証金は「没取」(ぼっしゅ。「没収」(ぼっしゅう)と紛らわしいので「ぼっとり」といわれます)されるでしょう。

 なんとまあ「幼稚」な犯人でしょう。

 これを「自作自演」といいます。


 2つ目は「自分でつくった作品を、自分で演じる」という意味です。

 こちらが、本来の意味ですが、自分の作詞作曲した歌を自ら歌うなどのケースです。
 歌の場合は「シンガーソングライター」と呼ばれます。

 人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKA容疑者(56)らがマンションで覚醒剤を隠し持っていたとして逮捕されました。

 シンガーソングライターで、自ら歌うほか、他の歌手にも楽曲を提供しています。

 槇原敬之さんも、平成11年に覚せい剤取締法違反現行犯で逮捕され、その後、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けています。


 何もいいことをしていない片山祐輔被告人は、20年といわず(そこまでは無理でしょう)、できるだけ長く刑務所に入っておいてほしいという感じですが、ASKA容疑者は、槇原敬之さんと同様、早い再起を望んでいます。

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