2014年バックナンバー
アメリカとフィリピンの軍事同盟
アメリカ軍はフィリピン国内の特定の軍事基地が利用できるようになり、自国の戦闘機や艦艇などの配備も可能になります。
アメリカ軍は、明治31年から94年間にわたりフィリピン国内の基地に常駐していましたが、フィリピン上院で米軍基地租借期間延長案が否決されたことに伴い、クラーク空軍基地の放棄を決定し、スービック海軍基地と共に平成6年11月26日に撤退しました。
アメリカ軍に撤退を求めたのは、フィリピン自身です。
アメリカ軍撤退から、何が起こったと思いますか。
中国軍は、南シナ海で中国と東南アジア各国が領有を主張するスプラトリー諸島(南沙諸島)において活動をはじめ、平成9年、フィリピンが領有権を主張するミスチーフ礁を占領して建造物を構築したのです。
スプラトリー諸島(南沙諸島)は、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、台湾と争っています。
島や岩礁の数が多く、島を実効支配しているのは、中国の他、ベトナム、フィリピン、台湾、マレーシアです。
中国は、パラセル諸島(西沙諸島)は、ベトナム戦争中に、全体を占領しています。
ベトナムと台湾が領有権を主張しています。
いわば「火事場泥棒」ですね。
日本は、中国が軍事侵略しているこのスプラトリー諸島とパラセル諸島のケースに学ぶべきでしょう。
中国に軍事暴走をさせないためには、日米安全保障条約と沖縄を含むアメリカ軍の基地が必須ということになります。
なお「集団的自衛権」ということが議論になっています。
もっとも、沖縄を含む米軍基地は、日本防衛はもちろんですが、韓国や台湾の防衛の基地となります。
日本は、すでに「集団的自衛権」を行使しているようにもみえます。
韓国や台湾を侵略しようとしている国からすれば、当然、そう見られています。
オバマ大統領は、沖縄県の尖閣諸島は日米安保の適用範囲であることを再度宣言し、日本を守ると断言しました。
もっとも、中国が、偽装漁民を装って、沖縄県の尖閣諸島に上陸するかも知れません。
最大限の防備が必要でしょう。