2014年バックナンバー
4月1日以降、家電の価格はどうなったか調べてみました
マスコミは、平成26年4月1日に、消費税が5%から8%になるから、白物家電(冷蔵庫、エアコン、洗濯機)などを購入しようと、家電量販店に押し寄せているという報道をしていました。
「価格コム」というサイトがあります。
例えば家電の場合、型番を入力して検索すれば、大手家電メーカー、通販サイトを比較してくれます。
記事を書いた方が、特定のメーカー・型番の「高価格帯の人気の冷蔵庫 」「低価格帯の冷蔵庫」「ブルーレイディスク」「オーブントースター」の価格を、毎日チェックして、平均価格と最低価格をグラフにしています。
平成26年4月1日の消費税増税前に、チェックしていた、製品の価格が、すべて、かなり値上がりしていたということです。
また、チェックしていた、特定のメーカー・型番の「高価格帯の人気の冷蔵庫 」「低価格帯の冷蔵庫」「ブルーレイディスク」「オーブントースター」の価格について、平成26年4月1日の消費税増税の後の税込価格と、3月下旬の税込価格を比較すれば、増税語の税込価格が3月下旬の税込価格よりも上がったものはひとつもなく、中には大幅に値下げのものもあるという結論です。
一般的にいえば、この手の記事には、疑問をいだくというのが普通です。
記事を書いた方が、仮説をたて、データは膨大なものを収集しておいて、その仮説に沿ったデータのみ公表し、その仮説に沿わないデータは廃棄するという可能性がないとはいえません。
現在の理系の学生、大学院生が、論文を書こうとするとき、自分のたてた仮説に沿った研究データのみ論文に掲載し、仮説に沿わないデータは隠してしまうということがよくあるそうです。
真理の探求という理系の本質からすると、むちゃくちゃな話です。
本件の記事の場合、仮説は「特定のメーカー・型番の製品の価格について」「平成26年4月1日の消費税増税の後の税込価格は、増税後の税込価格が3月下旬の税込価格よりも安い」です。
これだけなら、怪しいですね。
仮説に沿わないデータは廃棄している疑いをいだかせる事情としては、サンプルが少なすぎるということでしょうか。
また、白物家電の代表ともいえる「洗濯乾燥機」が例に挙がっていません。
わざと除外した可能性があります。
しかし、記事を書いた方は「元記事」を書いておられ、結論は「平成26年4月1日の消費税増税前に、白物家電の多くは大幅値上げされていた」です。
例としてあがっている「高価格帯の人気の冷蔵庫 」「低価格帯の冷蔵庫」「ブルーレイディスク」「オーブントースター」は、元記事の商品のままです。
なお、失礼といえば失礼なのですが、このような記事を書いたからといって、誰からも賞賛されるということはなく、そのまま埋もれてしまう程度の記事です。
都合の悪いデータを廃棄してまで書くという動機はありません。
話を戻して、マスコミは、平成26年4月1日に、消費税が5%から8%になるから、白物家電などを購入しようと、家電量販店に押し寄せているという報道をしました。
消費税が5%から8%になるからといって、家電量販店にはしった人は「馬鹿を見た」ということになるかも知れません。
私も、乾燥機付き洗濯機を買いました。
もっとも、リコールで、製造中止により6万円出すから買換えてほしいということでしたから、選択の余地はありませんでした。