2014年バックナンバー
福島第一原子力発電所の事故と韓国の旅客船沈没
東日本大震災の時、福島第一原子力発電所に大事故が起きました。
東京電力は、事故発生から5日目、現場にいた職員・技師たちを総員撤退させることを決定し、それを当時の菅首相が押しとどめました。
東京電力は「全員を避難させるとは言っていない」としていますが、当時の吉田所長が現場職員全員を集め、「みんな家に帰ってくれ」と語ったそうです。
吉田所長以下、現場の責任者や職員たちは、爆発や、放射能による被爆の恐怖に怯えながらも、踏みとどまって対処したのでしょう。
頭が下がる思いです。
東京電力職員が、全員撤退して福島第一原子力発電所を放置したと仮定すれば、チェルノブイリの何十倍もの被害をもたらすことになったかもしれません。
東日本が全滅するということも想定しうる事故だったらしいです。
現場では決死の作業が続いていましたし、現在も続いています。
東京電力職員だけではなく、自衛官や警察官もいました。
使用済み燃料の冷却プールへ、冷却水を空中から投下する任務を負った自衛隊のヘリコプターパイロットがいました。
冷却プールへの海水の注入の任にあたった東京消防庁の隊員がいました。
まだまだ「収束」にはほど遠いものの、当時の吉田所長以下の職員がいなければ、日本はどうなっていたかわかりません。
韓国の旅客船沈没事故では、真っ先に、船長が逃げました。
船員も逃げました。
当時の吉田所長が真っ先に逃げ、東京電力の職員が、真っ先に逃げていたらどうなっていたかを考えると怖いことですね。
韓国で、福島第一原子力発電所クラスの大事故が起きたらどうなるのでしょうか。
旅客船沈没事故と同じことが起きるかも知れません。
日本は、間違いなく「風下」にあたります。