2014年バックナンバー
熊野大社
「サッカーと和歌山の意外な関係」をご覧ください。
日本サッカー協会のシンボルマークに描かれている、ボールに足をかける三本足のカラスがいます。
「八咫烏」と呼ばれます。
日本サッカー協会のシンボルマークではなく、本来の「八咫烏」は、下のとおりです。
ユネスコの世界遺産ともなっている熊野古道にある熊野三山(熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野速玉大社)ではそんな八咫烏を「神々の使い」として信仰の対象となっています。
「八咫烏」は、「太陽の化身」とも「導きの鳥」ともいわれています。
神武天皇が東征に際し、天皇の軍隊を熊野国(和歌山県南部)から大和国(奈良県)へと道案内し勝利に導いたのも「八咫烏」と呼ばれる三本足のカラスとされています。
サッカー協会のマークに「八咫烏」が使われているのは、神武天皇の故事に習い、 よくボールをゴールに導くようにとの願いが込められていると考えられています。
熊野本宮大社の記念館には、かつての代表監督のサインボールも飾っています。
日本代表のサイン入りのユニフォームやボールもあります。
サッカー女子日本代表、なでしこジャパンのサイン入りのユニフォームやボールもあります。
なでしこジャパンは、2011年女子サッカーワールドカップドイツ大会の開催前に、熊野本宮大社に必勝祈願をしたそうです。
熊野本宮大社へのアクセスは、伊勢神宮などと違い、結構「しんどい」です。
紀伊田辺からバスで2時間、新宮からバスで1時間余り、ただ、1日に3、4本しかありません。
付近には、川湯温泉、湯ノ峰温泉、渡瀬温泉などがあり、日帰りはもったいないですね。
ちなみに、日本で一番多い姓は「鈴木」さんといわれています。
「鈴木」を名字とする家の多くは穂積を本姓としていて、熊野三山信仰と関係が深いそうです。
穂積姓鈴木氏は熊野本宮の出身で、熊野本宮大社に詣でる信者たちの世話や指導をする熊野御師を筆頭に、神官を受け継ぐ家系がルーツだそうです。
鈴木氏は、熊野神社の勧進や熊野を基地とする太平洋側の海上交通に乗り、神官として東日本を中心とした全国へ広まり、信仰が深まった地域には、その地にある大木に鈴を下げ神社の建設が終わるまでの間、信者はその鈴が下がる木を信仰の対象としたそうです。
当時その木を「鈴木」と呼び、それが「鈴木」姓のルーツだそうです。
穂積姓の子孫ではなくても、熊野本宮へ信仰心の深い者に鈴木姓をなのった例が多いため、日本で一番多い姓は「鈴木」さんとなったそうです。