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2014年バックナンバー

アンネの日記の損壊

東京の公立図書館で「アンネの日記」などのページが破られているのが相次いで見つかった事件で、被害を受けた本は、アウシュビッツ強制収容所に関係するものなど少なくとも、合わせて300冊以上80種類に上ることが分かりました。

 被害を受けた本は、「アンネの日記」をはじめ、アウシュビッツ強制収容所に収容された女の子について書かれた「ハンナのかばん」や第2次世界大戦中、多くのユダヤ人にビザを発行して命を救った日本の外交官、杉原千畝の伝記などが含まれています。

 警視庁捜査1課は、平成26年2月24日器物損壊と建造物侵入容疑で捜査を始めたことが、平成26年2月24日、捜査関係者が明かしました。

 被害が一定の地域に集中していることから、捜査1課は同一犯の可能性があるとみて、防犯カメラの映像を解析するなどして不審人物の割出しを急ぐそうです。


 駐日イスラエル大使館公使と、日本ユダヤ教団会長は平成26年2月月27日、121冊と被害が最も多かった杉並区を訪れ、杉並区長に手始めの本3冊を手渡す贈呈式を行ないました。

 駐日イスラエル大使館公使は「平和な日本でこのような事件が起きたことに衝撃を受けた」としてイスラエル国内でもショックを受けている国民がいることを明かしましたが、両国の友好関係が損なわれるものではないと強調しています。
 犯人について「臆病者だ」と厳しく批判しました。

 駐日イスラエル公使は、最初にこの事件のニュースを知った時、日本で起きたということが、とてもショックだったそうです。
 「平和な国という認識を持っていた日本で、ということが特に衝撃でした。しかし、この事件が報道されてから、『日本人として大変、申し訳ない』という謝罪のメッセージを多く受け取り、これはごく一部による犯行だとすぐに理解しました」「日本はかつてヒトラーと手を結び、歴史に汚点を残した。ただ、そういう暗い時代の中でも、リトアニアの領事館にいた日本人外交官だった杉原千畝が、ユダヤ人に対して約1500通のビザを発行してその命を救いました。日本はもともと、そういった人道主義や平和への強い思いがある。犯行は組織的に行われている可能性もありますが、怯まず、厳正に対処するということが私たちのとるべき大事な態度だと思います」と述べています。
 なお、命が助かったユダヤ人は6000人います。


 日本人に反ユダヤ教徒に対する、人種差別や偏見はありません。
 ある意味「接点」がありませんし、リトアニアに赴任していた、杉原千畝が、ナチス・ドイツの迫害によりポーランド等欧州各地から逃れ、ソ連を通過することのできる、通過ビザを発行し、ユダヤ人は6000人を救ったことも知られています。
 リトアニアの首都・ヴィリニュスに「スギハラ通り」があります。


 本当の精神異常者やレイシストなら、日本人の単独犯もあり得ます。
 そうでなければ、実行犯は、何人かは知りませんが、主導しているのは、日本人以外とみるべきかもしれません。

 「報道される事を意図した破損方法」は異常です。
アンネ・フランクなどユダヤ人を憎む感情的なレイシストなら、写真の部分を破りますね。アンネ・フランクの写真は、ものの見事に残っています。
 アンネ・フランクの写真を破損していれば、日本語の本ですから、外国人には何が何かわかりません。
 画像を見た人が、日本語を知らなくても破られているのがアンネの日記であるとひと目でわかるよう意図されています。
 報道内容から、外国人が、日本人がアンネ・フランクの書籍を破いたとというふうに宣伝することが目的とも考えられないわけではありません。

 ただ、仮に、日本の信用を毀損しようとする他国による犯罪と仮定すれば、杉原千畝の本を損壊したのはミスですね。
 ドイツと同盟していた、日本の外交官が、ナチスから迫害されたユダヤ人6000人の命を救ったという話も広まってしまいます。

 もっとも、いずれ犯人は捕まるでしょう。

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