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よもやま話 バックナンバー1/2

同音異義語

平成22年7月22日、JR東海道線の車掌が、架線に長さ約5メートルのビニールが絡まっているのを発見し、運転指令に報告しました。

 運転指令から車掌への連絡は「写メールで撮って、送信してくれますか」という趣旨だったのですが、車掌は、垂れ下がった架線のビニールを、つかんで取ってほしい(除去してほしい)という趣旨と理解し、1500ボルトの電流が流れている架線のビニールをつかんで取除いたそうです。
 幸い感電ということはなかったそうですが・・

 日本語(大和言葉)は「とる」ですが、中国語(漢字)にすると「取る」「撮る」「採る」「捕る」「執る」「盗る」「摂る」「獲る」などといろいろな意味があります。

 漢字の豊富なことに驚きます。
 「大和言葉」は「とる」だけですから。

 英語でも、「取る」は「take」、「撮る」も「take(a picture)」ですから、日本語の語彙が少ないと考えるより、中国語の語彙が多いと考えた方がいいのかも知れません。

 日本人が、漢字を「取入れた」のは「正解」かも知れません。
 大和言葉だけでは「言葉」の関係で抽象的な思考はできないでしょう。

 「東京大学大学院・留学生30万人計画実現に向けて」をご覧下さい。

「 思い起こせば、東京大学が開学された約130年前(1877年)には、教授の総数は66名で、うち28名が著名なベルツやモースを含む外国人教授でした。したがって、明治初期の東京大学では英語による講義が半分近く占めていたと思われます。今に残る当時の学生のノートや卒業論文が英語で記載されていることからもそれが窺えます」

 その後、英語等の「抽象語」を「漢字」を組み合わせて作成し(「哲学」「民主主義」「共和国」など)、日本語だけで、大学教育を受けられるようになったのは、ご存じのとおりです。
 「漢字」の「抽象語」は、本場中国に「輸出」しています。

 また、ワープロ、パソコンにより、日本語が、誰でも「タイプ」できるようになりました。

 ただ、日本語で何でもできてしまうと、外国語の習熟に不自由が出ることは、皆さんご存じのとおりです。

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