よもやま話 バックナンバー1/2
番宣
「番宣」とは、「番組宣伝」の略称で、特定の番組の視聴率・聴取率を上げるために行う宣伝、広告活動のことをいいます。
このうち、テレビの広告時間帯に、他の番組の宣伝が多くなってきました。
本来は、番組放送中のCMの時間帯に、同じ系列局の、新番組(連続ドラマ等)、スペシャル番組、視聴率が低迷している番組のPRをするはずなのですが、最近は、翌日放送の、既に視聴率を上げている番組のPRをしていることもあります。
既に視聴率を上げている毎週放送されている番組のPRを、広告時間帯にする意味があるのでしょうか?
本来なら「番宣」を放送せず、普通のCMを流せば、それだけテレビ局の収入が上がるはずです。自局・自局系列の「番宣」を流しても広告収入は入りません。
なぜ、そんな「おろかな」ことをするのでしょうか。
不況で、スポンサーがつかないだからそうです。
不況になると削られる経費は、交際費、広告宣伝費、交通宿泊費、いわゆる「3K」です。
飲食業、特に「高級」といわれる飲食店は、接待・交際費のカットで減収になっています。
交通費がカットされることによって、鉄道・航空各社も打撃を受けています。
そして、広告宣伝費のカットも各メディアに影響を及ぼしています。
一般企業の広告宣伝費カットにより、テレビ局のCMのスポンサー数や、CM時間数が減少しています。
かといって、番組は、CMを前提として作成されていますから、CMのスポンサー数や時間数が減少したからといって、番組の時間を延ばすという訳には、もちろんいきません。
まして、空白の時間帯をつくるわけにもいきません。
何かで「埋める」必要が出てきます。
そういう理由で、CM時間帯に、お金にもならない「番宣」を流すのです。
最近、景気の悪化により「番宣」が顕著に目立つようになりました。
テレビ局も不況です。
宣伝広告会社も不況です。
この傾向は続くでしょうね。