よもやま話 バックナンバー1/2
若者のクルマ離れ
社団法人日本自動車工業界「2008年度乗用車市場動向調査について」 に、「若者のクルマ離れ」が記載されています。
昔は、若い男性は、免許を取り、ローンを利用してでも自分のクルマを購入しようとする人が多かったように思います。
もはや「死語」となっている「デート・カー」という言葉もありました。2ドアクーペなど、あまり実用性のないクルマでしたが、2人で乗るなら問題はありません。
また、一時期、SUVやミニバンなども流行りましたが、最近人気がなくなっています。
公共交通機関では不自由なところに住んでいる人は、クルマなしでは、まさに生活に不自由でしたから、男女を問わず免許を取り、実用的なクルマを購入していました。
私自身、もともとクルマ好きというわけではないので、公共交通機関の発達している現住所に移転してからは、あまり利用していません。
若い人が自動車に興味がなくなったのは、いくつかの要因が挙げられています。
まず、経済的な問題です。雇用不安や給与の低下などですね。昔は、無理をして購入しても、給与が上がるということが期待できましたが、今は無理です。
また、IT家電といわれるパソコン等の機器、携帯電話の通話料など、クルマ以外にお金を使いたいということですね。
また、最近では、「エコ」の関係で、ガソリンを食う大型車やスポーツカーは、逆に「時代錯誤」「恰好悪い」と思われてきていますし、ハイブリッド車などの「エコカー」は、大抵、外観が「恰好悪い」ものです。軽自動車やリッターカーでは、貧乏くさいですしね。
経済的な問題については、ずっと遠い先である年金問題に不安があるくらいですから、現在、正社員である若い人としても、クルマに、必要以上のお金を掛けるのは「ばかばかしい」と考えるのが「まともな」考えでしょう。
昔は、「デート・カー」などという言葉があるくらいですから、スポーティーカーの助手席に座ってドライブすることが好きな女性がいたのでしょう。
ただ、女性は、一般に、男性よりもはるかに現実的です。
経済的な余裕のない、あるいは、経済感覚のおかしい男性とは、交際や結婚は考えていません。
収入が少なく、サラ金などから借りて、破産依頼に来る男性は、年齢的に当然結婚していると考えて話をしてみると、「独身」(未婚)という人が、あまりにも多いことに驚かされます。
もちろん、一握りの男性が、高収入であり、身分相応の高級車に乗るのはいいでしょう。
しかし、収入が低いにもかかわらず、無理をして高級車に乗る男性は「経済感覚がおかしい」と判断されてしまいます。
私自身は、価格や維持費が安いから「軽四」購入というのは、あまり賛成できません。
自動車は運転をしていると、自分が万全な安全運転をしていても、事故にあうことはあります。
交通事故となると、自動車の「頑丈さ」がものをいうのは間違いありません。
軽四の事故を見ると「やわな車体」「走る棺桶」という印象を受けることが多いです。
統計的なことは調査していません。あくまで、交通事故を多く見聞きする1弁護士としての実感です。