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よもやま話 バックナンバー1/2

not_famous

通常、相手方の依頼者と相手方弁護士のやりとりを、見たり聞いたりすることはありません。

 ただ、私は、一度、相手方の依頼者と相手方の弁護士のやりとりのメモを見たことがあります。

 守秘義務の関係で、事案の詳細についてはいえないのですが、私の依頼者に対し訴訟を提起している女性の夫が、相手方の依頼者と相手方弁護士のやりとりのメモについて、家庭用コピー機によるコピーを、私の依頼者に渡しました。

 私の依頼者は、当然、私のところに持参します。

 そのメモで、他の当事者相手の訴訟が提起されていることが判明し、他の当事者相手の訴訟を閲覧したところ(民事訴訟の閲覧は、150円の印紙を貼れば、誰でも自由にできます。弁護士の場合、予約の電話さえすれば、すぐ用意してくれます)、私の依頼者に対する訴訟と全く矛盾する主張をしていることが判明し、先に訴訟の提起されている私の依頼者の担当部・担当係で同時進行してほしいとの上申書を、双方の訴訟を担当している担当部・担当係宛に提出しました。

 上申書提出時点で、相手方弁護士から和解の申入れがあり(一緒の裁判官に審理されては、二枚舌を使っていることがわかります)、比較的有利な条件での和解で終了しました。

 内容は守秘義務で書けませんが、メモの中に、相手方からみて相手方弁護士、つまり私の弁護士としての「知名度、力量」についての質問がありました。

 相手方の弁護士さんの答えは「not famous」(有名ではない)と記載されていました。
 仕方がないでしょう。相手方の弁護士さんが、弁護士になりたてでしたから。

 今なら、相手方の弁護士さんがどんな人かは、大阪弁護士会のホームページから検索すれば、少なくとも法曹経験年数と、弁護士経験年数がわかります。
 私のように、ホームページのアドレスを表記していれば、ホームページから経歴・取扱分野などがわかります。表記していなくても、生年月日、出身大学、職歴などの登録をしていれば、それらの情報も得られます。

 「notorious」と記載されていなかっただけ「まし」だったかも知れません。
 その後、相手方の訴訟メモに、どのように追記されたのかはわかりません。

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