よもやま話 バックナンバー1/2
君側の奸
「君側の奸」という言葉をご存じでしょうか。
皇帝、天皇、王様、殿様などの側に在って、邪魔をして政治を私する不忠者を指すとされています。
本来の、皇帝、天皇、王様、殿様は悪くない、重臣たちが悪いため正当な政治がなされていないという意味に用いられます。
「振付師」が悪いという言い方もします。
本来悪いのは、「主演者」ではない、悪いのは「振付師」であるという言い方をします。
ただ、この場合は、「振付師」は「重臣」でも何でもない、余計な者に振回されているという意味になります。
皇帝、天皇、王様、殿様は悪くも何にもない、自分が、皇帝、天皇、王様、殿様の重臣であれば、正しい政治(まつりごと)ができるということですし、重臣でも何でもない者が口出しするなということでしょう。
もちろん、政治だけではありません、野球やサッカーなどの監督とコーチなどにも応用して使われます。
そういえば、ある国の前総務大臣が、「振付師が悪い」といって辞任しました。
「君」は総理大臣、自分は「重臣」ですから、「君側の奸」といわず、「振付師が悪い」という表現になります。