本文へ移動

よもやま話 バックナンバー1/2

ランチとディナー

大阪地方裁判所界隈には、昔ほどではないですが、ある程度高級な料理店があります。
 大阪地方裁判所は、通常の町のど真ん中にありますから(官庁街にある東京地方裁判所とえらい違いですね)、ピンからキリまで、さまざまな飲食店料理店があります。

 30年ほど前には、比較的高級な飲食店も、昼間営業していました。
 昼間いったときにリーズナブルな価格の店が、夜行くと、びっくりするような値段になっていることがあります。

 いまは高級料理店のディナーはあまり見なくなりましたが、居酒屋さんが、昼間定食屋さんに早変わりしていることが多いです。


 一般に、ディナーだけの店と、昼間、ランチをやっている店がありますね
 ランチはかなり安く、ディナーとなると、さして違わない食材のように思えるのに、結構高くなります。

 ランチを安くして客に入りやすくしてもらい、味が気にいってもらえば、ディナーにも着てもらうことが期待できます。
 夜はお酒を飲む人が多いので、その分客あたり単価は高くなります。
 また、昼間の短い休憩時間にランチを食べてもらうので、客の回転がいいですが、ディナーともなると、ゆっくりお酒やワインをのみながら、2時間ないし3時間、価格を高くしなければやっていけません。


 ところで、別の視点から見ると、固定経費という問題があります。

 飲食店は、通常、店舗を借りて店をやっています。
 ディナータイムだけ使おうが、ランチとディナーに使おうが、極端に話、24時間使おうが、賃料は同じです。
 飲食店の経費の主たるものは、店の賃料+原材料費+人件費です。光熱費は、さほどの割合を占めません。
 店の賃料は不変ですから、ディナーだけに使おうが、ランチとディナーに使おうが、賃料という固定経費は変わりません。ランチタイムの賃料についての限界費用は「0」ということになります。

 つまり、原材料費+人件費という変動経費と、売上を考慮すればいいわけですから、ランチは安くできるという計算です。
 もっとも、原材料費はともかく、人件費というところが問題で、ランチタイムに、程度の落ちる調理師、程度の落ちるバイトのウェイター・ウェイトレスを使用したのでは、ディナーにきてもらえません。
 もちろん、オーナーシェフなら、過労という問題も生じます。人間は機械ではありませんから。

TOPへ戻る