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よもやま話 バックナンバー1/2

持ち家派?賃貸派?

「持ち家」と「賃貸」は、どちらが得でしょうか。

 バブル崩壊以前、土地の地価が右肩上がりに上がっていた時期がありました。
 不動産の価格は常に上昇し続けるという「土地神話」ができました。
 持ち家を推奨する国の住宅政策もあいまって、持ち家を持つ事が「ゴール」と考えられてきました。

 私自身も、土地の値段が下がるなど思ってもみませんでした。
 バブル期に、自宅購入の必要があったら、高額の住宅ローンを組んで、土地を購入して家屋を建て、あるいは、マンションを購入していたかも知れません。
 考えただけで「怖い」話です。

 バブル崩壊後、地価は20年近く下がり続けています。
 自宅を購入して、それが値上がりするという期待はなくなったといっていいでしょう。
 自宅は、一戸建てであれ、マンションであれ、購入直後から資産価値は目減りするようになりました。

 他方、賃貸はどうでしょう。
 「いくら、家賃を払い続けても自分のものにはらない」というのは真理です。
 また、不動産屋のセールスの際の「殺し文句」ですね。

 持ち家も、借家も、コスト的には変わりがないといわれています。

 持ち家の場合、物件価格+購入の為の諸費用+金利+毎年の固定資産税・都市計画税が必要です。
 一戸建ての場合は、定期的に修理費がかかります。また、マンションの場合は、毎月の管理費と修繕積立金がかかります。改築、リフォームをすれば、その費用も必要です。

 賃貸の場合、家賃が要ります。更新料が必要な物件が多いですし、引っ越す場合には敷金・礼金・仲介手数料・引越し代金が必要です。

 単に経済的な観点からすると、長期的な期間(30歳で購入して70歳でローン完済)でみると、持ち家も賃貸もほぼ同額になるそうです。

 もちろん、不動産価格の推移によっても異なります。

 ただ、賃貸で過ごさざるをえない収入の人はともかく、購入するだけの収入がある人の中でも「持ち家派」と「賃貸派」が別れるという現状をみると、「どちらも同じかな」という感想をもちます。
 昔なら、購入するだけの収入がある人にとって「持ち家」は当然、「賃貸派」は異端でした。


 弁護士という仕事をしていると「賃貸が得」と言わざるをえません。

 不動産を購入したとします。
 個人のバランスシートの資産の部に住宅がきます。頭金で金融資産は「わずか」になっているでしょう。
 負債の部に、住宅ローンがきます。

 バランスシート上は、非常に危うい状態です。

 収入減など、何かあったらどうするのでしょう。
 住宅ローンは待ってはくれません。
 住宅は売れません。
 一時的な収入源ならいいですが、長期的に続けば、自宅を手放して、莫大な借金が残ります。
 非常に危うい状態になります。
 また、土地価格が下落すると、オーバーローンといって、住宅ローンの残額が、不動産価格を上回るということになります。下落の幅次第では、総資産をあわせても、負債が資産を上回る、いわゆる債務超過に陥ることになります。ただ、夫の収入源や失職ではなく、夫の死亡ということになりますと話は別です。団体生命保険でローンはなくなり、持ち家という資産だけが残ります。

 持ち家を購入して、70歳で無事ローンを完済したとします。
 ローン完済後の負担は軽くなります。
 賃貸だと、高齢者に家を貸してくれないという状況もおきかねません。
 もっとも、賃貸の場合、老後に向けた貯蓄、退職金など金融資産は理論上豊富なはずです。
 しかし、実際は「あるだけ使う」というのが人の性ですから、無事ローンを完済しさえすれば、持ち家派の勝利でしょう。


 また、隣人トラブルを考えてみましょう。
 賃貸なら、引っ越せばすむことです。
 一戸建て、マンション、いずれも「引っ越せません」。
 単なる「不快」ならいいでしょうが、「命の危険」がある場合もあります。


 ということですが、持ち家を購入するだけの資力がある人は、持ち家を購入するようです。
 持ち家独特の安心感がありますし、何よりも、社会的信用(世間体)といったものが存在します。
 家を持って、はじめて「一人前」と考えられるという風習もあります。賃貸の場合は、いつまでも「半人前」と考える人がいます。
また、日本人は「老後」について大きな不安を持っています。持ち家が好まれる理由も底にあるのかも知れません。

 持ち家と賃貸、どちらを選択されますか。

西野法律事務所
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