司法 バックナンバー 2/3
西野法律事務所
「今日、12時37分20秒に、先生の事務所から当社宛にファクシミリを送付しませんでしたか?」
不思議な内容ですね。
どうも、どこかの「西野法律事務所」が、送り状をつけず、当該会社に計算表を送ったようです。
ファクシミリのヘッダに「西野法律事務所」と記載されていて、債務者氏名は書いていたのですが、その前の受任通知がないものですから、どこの「西野法律事務所」からの文書かわからないから確認したいと言うことでした。
私は「債務者の名前は誰ですか」と聞いたのですが「個人情報」で答えられませんとのことでした。
そこで、私は「うちではないですよ。事務員は、12時から1時までの昼休みの時間にファクシミリは送りませんし、弁護士は1名、私は送った記憶がありません」と答えました。
当該会社の担当者は「念のため、ファクシミリの送信記録を確認していただけませんか」と依頼してきたので、確認したところ、やはり、12時から1時までの昼休みの間にファクシミリは送られていませんでした。
その旨答えると、当該会社の担当者は「それでは余所をあたってみます」ということでした。
さあ、いくつの法律事務所を「あたれば」よいのかと考えてみました。
弁護士会の1単位会(例えば大阪弁護士会、第一東京弁護士会)には、同名の法律事務所があることは許されません。
ですから、私が事務所を設立する前に、大阪弁護士会に「西野法律事務所」が存在していたとしたら、私の法律事務所は「西野佳樹法律事務所」としていたと思います。
「西野総合法律事務所」にする「度胸」はありません。
JARO(社団法人日本広告審査機構。Japan Advertisement Review Organization)に「誇大広告」だと言われてはかないません。
ということで、日本弁護士連合会に、いくつ「西野法律事務所」があるか検索してみました。
弁護士会を50音順に並べると、以下のとおりです。
愛知県弁護士会 西野法律事務所
秋田弁護士会 西野法律事務所
大阪弁護士会 西野法律事務所
兵庫県弁護士会 西野法律事務所
福岡県弁護士会 西野法律事務所
たった5つですね。
「西野」姓が、全国で300番目くらいに多い姓ということで少ないんでしょうね。
当該会社の担当者は、私の事務所の他に4事務所照会すればいいことになります。
私の事務所が何番目だったかは知りませんが、検索サイトで「西野法律事務所」を検索すれば、私の事務所がトップに来ます。
これが「田中法律事務所」や「鈴木法律事務所」なら、当該会社の担当者も大変だったでしょうね。
下手をすると、全国52単位会あたらなければならないかも知れません。