本文へ移動

司法 バックナンバー 1/3

ソーセージと法律

ソーセージと法律に、何の共通点があると思った方もおられるかも知れません。

 司法修習生に対する貸与制の施行を延期する法律(裁判所法の一部を改正する法律)が国会で可決され即日公布されました。

 これにより、64期司法修習生に対して、従前の制度と同様の修習費用の給費が実施されることとなりました
 私が、司法修習32期ですから、32年後輩が誕生ということになります。月日の流れるのは早いですね。

 日本弁護士連合会が「司法修習貸与制施行延期に関する「裁判所法の一部を改正する法律」成立にあたっての会長声明」を出しています。

 「困難な国会状況のなかで改正法の成立に並々ならぬ御尽力をいただいた各政党・国会議員の方々、最高裁判所、法務省の皆さんに心から感謝したい」と記載されています。

 司法修習生に対する給付制に固執する公明党にすり寄りたい、民主党と自由民主党の妥協の産物という見方が一般的です。

 西洋のことわざに「法律とソーセージは、つくる過程が見えない方が良い」(Those who love the law or sausage should not see either being made.)というものがあります。
 内容からしてドイツである、いや、アメリカだという発祥についての議論はあるようです。

 「どんなにきれいにまとまった良い政策でも、その立法過程(政治)は根回しなどで、醜悪であるということ」ということですね。

 これだけ、一般国民に、「内幕」がもれた立法もないでしょう。
 透明性はいいですが、司法制度が、政治家の道具にされているというのは好ましくありません。

 ところで「改正法の成立に並々ならぬ御尽力をいただいた」「最高裁判所、法務省の皆さん」とは、どの部署の、どの職務の方々でしょう。

 もちろん、後輩のことを思うのは、裁判官、検察官、弁護士すべてでしょう。
 ただ、立場上、賛成できない方もおられました。
TOPへ戻る