司法 バックナンバー 1/3
法律関係の常用漢字
29年ぶりに常用漢字が追加・削除されるそうです。
まずは、法律関係から説明します。
「畏」の字が追加されています。
恐喝罪の「恐喝」とは「畏怖させ」「お金をとろう」ることです。
「淫」の字が追加されています。
強姦罪は「女子の姦淫」です。
「諧」の字が追加されています。
「和解」は、昔は「和諧」だったそうですが、「和解」が定着していて、意味がないようにも思えます。
ちなみに、中国の新幹線には「和諧号」とかかれているのがあります。
「毀」の字が追加されています。
「名誉毀損」の「毀」です。今まで「名誉棄損」と誤記をしておいて、「常用漢字にない」と開直る人もいましたが、その言訳は通じなくなります。
「拳」の字が追加されています。
殴り方も、「手拳」(グー)か「平手」(パー)で、えらい違いです。
もちろん、刑事事件の傷害罪などに使われますが、離婚事件の「暴力」の「態様」で大きな差が出ます。「平手」なら、よくあることですが、「手拳」は「しゃれ」になりません。
「錮」の字が追加されています。
「禁錮」の字を、便宜「禁固」と書くこともあったのですが、誤記となります。
「勾」の字が追加されています。
「勾留」を「拘置」と置換えたり、「こう留」と記載する必要がなくなりました。
「恣」の字が追加されています。
「恣意的」という言葉は、裁判ではよく利用されます。
「真摯」の字が追加されています。
「真摯」という言葉は、裁判ではよく利用されます。
「醒」の字が追加されています。
「覚醒剤」は、法律も「覚せい剤」となっていましたが、本来の漢字に戻るでしょう。
「遡」の字が追加されています。
「遡及」や「遡求」(手形・小切手)で使われています。
ちなみに「さく」と読むと、知識レベルがばれてしまいます。
「捉」の字が追加されています。
「捕捉」は税法関係でよく利用されます。
「賭」の字が追加されています。
刑法などの「賭博」ですね。