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旅・交通 バックナンバー1/2

新幹線

現在、高速鉄道は、製造技術を持つ日本、フランス、ドイツ、そして、これらの国々から、車両提供と技術供与を受けた、オランダ、ベルギー、中国、台湾、韓国などを走っています。

 日本の新幹線は先駆けです。
 日本の新幹線が、営業走行を始めたのが昭和39年(1964年)というのは、驚くべき事です。

 当初は、東海道新幹線のみで「ひかり」と「こだま」が上り下りとも1時間に1本ずつ、1日60本の運行でした。
 現在は、東海道新幹線だけで「のぞみ」を中心に1日323本になっています。
 運転士は、駅ごとに発着・通過時刻を「15秒刻み」で記したシートを持ち、駅間で時計の秒針を見て速度や残り時間を計算しながら運転しています。

 平成20年度の東海道新幹線の1列車平均の遅れは36秒です。豪雨などによる長時間遅延も含めています。
 いま営業速度が世界最速のフランスTGVでは5分程度の遅れは問題視されず、14分以上で「遅延」となります。
 ドイツのICEなども、遅れは「常態」です。また、平成10年6月3日、ドイツ・エシェデ近郊でICE-1が脱線し道路橋に衝突して101名が死亡しています。

 また、フランスやドイツの高速鉄道は、同一路線に、1時間に1本、多くて2本しか走行していません。
 需要自体が少ないことがあるのでしょうが、それだけ運行数が少なくて、「遅れ」が常態というのも、不思議といえば不思議です。
 逆に、15秒刻みのダイヤで、高速鉄道を円滑に走行させる日本のシステムには感心させられます。

 ちなみに、鉄道自体がいくら速くても、1時間に1本しか走行していなかったり、予約が必要で、予約自体に時間がかかるなどしていては「元も子もありません」。

 ある意味、日本の新幹線は、「奇跡」なのかも知れません。
 外国の高速鉄道を利用すると、その優秀さについて、身をもって体験できます。

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