旅・交通 バックナンバー1/2
成田空港とLCC用ターミナル
成田国際空港会社(NAA)は、昨年から格安航空会社(LCC)約20社から聞取り調査を行ない、平成22年9月に、ロンドンで開かれるLCC各社首脳による会議での意向をふまえ、新ターミナルの建設の是非や規模を決めるそうです。
格安航空会社(LCC)専用の旅客ターミナルというのは、どのようなものかご存じでしょうか。
ボーディングブリッジなどはありません。
飛行機のタラップ横までバスで運ばれるか、下手をすると、飛行機のタラップまで距離がある場所までしかバスは行ってくれません。
建物は、2階建てであればよいほうで、1階建てということも珍しくありません。
搭乗の場合、極端な話、チェックイン手続きをして、手荷物を預かるだけでよいからです。
乗客は、搭乗券を持って、決められた時間までに、ターミナル内のバスの発着場所に行くだけですし、機内預け荷物は、「どこの航空会社」の「目的地がどこ」の「何時何分発」の飛行機かのタグをつけて、ベルトコンベアに流せばいいだけです。
チェックインの時間は、極端に短いのが普通ですから、手荷物の仕分けも手間はかかりません。
セキュリティーも、バスの発着場所付近に、質素な検査機が置いてあるだけです。
到着の場合、乗客は、バスで到着ターミナルまで運び、機内預け荷物は、ベルトコンベアに流せばいいだけです。
ただ、成田空港は、旅客ターミナルだけの問題かということがあります。
離発着料は高いですし、駐機させたら「目の玉の飛び出る」ような駐機料をとられます。
「新規就航の場合は5割安」などの案や、LCC専用の料金体系などが検討されていますが、本当にそうなるのでしょうか。
格安航空が飛べば、日本を訪れる外国人観光客も増えますし、日本人も割安で海外旅行を楽しむ人が増えるから、空港に人があふれ、にぎやかになるという胸算用です。
成田空港周辺には、平成25年、アウトレットモールの出店が計画されていますし、格安航空で航空料金が安くなれば、中国をはじめとしたアジアの観光客が増えるかもしれません。