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トリビア バックナンバー 1/2

抑止力

「抑止力」という言葉をご存じでしょうか。

 「行為の達成が困難である」または「代償が高くつくこと」を予見させ、その行為を思いとどまらせる力のことです。

 一般的には、「軍事力が戦争を抑止する」「刑罰が犯罪を抑止する」ということがよく知られている。

 冷戦時代の「核抑止」は有名です。
 核戦略において、米ソが、巨大な破壊力を持つ核兵器を保有していることが、米ソ関係において、互いに核の使用がためらわれる状況を作り出し、結果として重大な核戦争と核戦争につながる全面戦争が回避されるという考えです。

 賛否両論はありましたが、キューバ危機などを回避できたことは、核抑止力が有効に働いたことについての例とされています。

 なお、在日駐留米軍があります。

 在沖縄米海兵隊は、米軍の第3海兵遠征軍の中核です。
 兵員約1万2000人が駐留し、司令部は沖縄市等の「キャンプ瑞慶覧」に置かれています。
 砲兵部隊を含む第3海兵師団、第1海兵航空団、第3海兵役務支援群などで構成され、金武町等のキャンプ・ハンセン(金武町など)には地上部隊が駐留し、問題となっている宜野湾市にある普天間飛行場には固定翼機16機、ヘリコプター36機の計52機が配備されています

 日本国内ならどこでもいいとお考えの方もおられるかも知れませんが、想定されている紛争は、朝鮮半島とや台湾海峡での有事です。
 地球儀を見てください。
 とりわけ、台湾海峡には、日本の他県のどこからよりも、有事の際に素早く駆けつけられます。

 鳩山首相は平成22年5月4日、米軍普天間飛行場の移設問題に関し「昨年の衆院選当時は、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは思っていなかった。学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった」と記者団に述べています。また、昨年の衆院選で沖縄県外、国外移設を主張したことについて「自身の発言に重みを感じている」とも語っています。

 日本国内ならどこでもいいというわけには行きません。
 沖縄は絶妙の位置にあります。

 さて、刑罰は、犯罪を行うのをやめようという力=抑止力になるのでしょうか。

 もちろん、一般的には、刑罰は抑止力になっています。
 酒気帯び、酒酔い運転の厳罰化から、酒気帯び、酒酔い運転による交通事故は減りました。

 ただ、無差別殺人を起こす犯人にとって、死刑が抑止力になっているかどうかは疑問の余地がなくはありません。
 ただ、死刑が抑止力になって犯罪が未然に防げている事例があるかも知れません。

 ちなみに、死刑は抑止力だけのためにあるのではありません。
 被害感情の満足という重大な使命を持っていることを忘れてはならないでしょう。

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