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トリビア バックナンバー 1/2

焦土作戦

「焦土作戦」をご存じでしょうか。

 焦土作戦は、攻め込んできた敵が利用できないように、自国領内の、家畜などを含む食糧はもちろん、家屋なども焼いて足止めをしながら、撤退を続ける戦法です。
 徹底する場合は、水源まで破壊してしまうのですが、攻め込んできた相手を短期間で打ち負かす自身でもなければ、そこまでやることは「希」です。
 
 この焦土作戦のメリットは、相手に占領された土地には、食料や弾薬などはありませんから、占領した軍は、後方支援を受けなければ進軍することができなくなります。
 補給線がのびすぎると、その補給線をゲリラ敵に攻撃される危険もあります。

 有名なのは、ロシアに攻め込んだナポレオン、ソ連に攻め込んだヒトラー率いるナチスドイツ軍です。
 冬将軍の影響のため敗戦に追い込まれました。
 攻め込まれている国が攻め込んできている国よりも国土が広くなければうまくいかないようです。

 焦土作戦というのは、使い方を誤れば自分で自分の首を絞める事にもなります。
 戦史を見ていくと焦土作戦がうまくいった例は、焦土作戦が失敗した例より、はるかに少ないというのが実情です。


 例えば、損害賠償の敗訴判決を請け、給与の差押えの強制執行を受けている人が、本来は、しょせん、差押えは手取りの4分の1ですから、勤務を続ければ得なはずなのに、退職して差押えを「させない」ようにする人がいます。
 離婚を突きつけられた夫が、妻に対し、婚姻費用や養育費を支払いたくないため、せっかくの正社員の職をやめたりします。

 作戦なら「利害得失」を考えて、最終的な「勝利」のために「焦土作戦」をとります。
 これらは「焦土作戦」ではなく、単なる「自損行為」でしょう。

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