トリビア バックナンバー 1/2
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1万ウォン札(約800円札)にもえがかれています。
世宗大王の銅像がリニューアルされたとき、英語の案内板に、「King Sejong the Great, who invented our national language Hangeul」と記載されていたそうです。
「ハングルという言語を制定した」というのは「誤訳」ですね。
韓国には独自の言語がなく、中国語や日本語などの外国語を使っていたところ、世宗大王が自国語を初めてつくった」ということになってしまいます。
当局も、さすがに、3日後に「who invented our national language Hangeul」のうえに「who devised the Korean characters Hangeul」と金属板をはったそうです。
そして、今度は「Korean characters」ではなく「Korean alphabet」が正しいのではないかと論争が起きているとのことです。
外国人の目に、ハングルが、漢字のような表意文字だと映る可能性があり「Korean alphabet」と翻訳するのが正確との議論です。
ここまでくると、私にはわかりません。
「Korean characters」「Korean alphabet」どちらでもよい気がします。
日本では「Chinese characters」「Hiragana」「Katakana」であり、せいぜい「Chinese characters」「Hiragana characters」「Katakana characters」という言い方で、「Hiragana alphabet」「Katakana alphabet」と訳す人は多くないと思います。
「ひらがな」「カタカナ」2つがあって、「Hiragana」「Katakana」と書いた時点で「英語」ではなくなってしまいますから、そこで、「ひらがな」「カタカナ」が表音文字であること、両者の使いわけに説明がいってしまいます。
どちらでもいいというのが本音ではないでしょうか。
なお、ソウル市は「現在までに、英語案内板に不自然、もしくは誤った表現が幾つかある」との指摘があったそうです。
近いうちに専門家の意見を聞き、案内板全体を変える計画だ」と説明しているようで、他にもいろいろ「誤訳」があるようですね。
なお、日本の法律事務所にも、渉外事件(外国法人・個人とのやりとり)を扱う事務所がありますが、通常は、英語ネイティブの弁護士、中国語ネイティブの弁護士を雇用し、英文は送付する前に「自然かどうか」添削させているところが多いようです。
ソウル市は、日本の法律事務所がすることさえ怠ったようです。