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トリビア バックナンバー 1/2

大学の起源

今日の大学(英:university、独:Universitaet、仏:Universite、伊:Universita)の起源は、中世ヨーロッパと言われています。

 中世ヨーロッパにおいては神学部(キリスト教聖職者の養成)、法学部(法律家の養成)、医学部(医師の養成)の3つの上級学部からなり、専門職を養成することが大きな役割でした。
 経済学部、文学部、教育学部、理学部、工学部、農学部などは「後世」にできた学部です

 神学部は、キリスト教社会では、古くより大切とされていた学問なのですが、日本なら、僧侶、神主のための大学といえるかも知れません。
 「心の病」をなおします。

 法学部の教える法律も秩序維持に大切ですね。
 「社会の病」をなおします。

 医学部も大切です。医師がなければ、死ななくていい病気で死んでしまいます。
 「身体の病」をなおします。


 日本で、僧侶や神主といえば、世襲が一般であり、あまり「大変な仕事だ」とか「一生懸命勉強しないと一人前の僧や神主にはなれない」というイメージはないようです。
 もちろん、勉強している僧侶や神主はたくさんおられます。

 法律家と医師は、「大変な仕事だ」とか「一生懸命勉強しないと一人前の法律家や医師にはなれない」というイメージがあり、それなりの収入と、それなりの社会的地位があると考えられています。

 法律家、医師共通にいえるのは「人の不幸で飯を食っている」ということです。

 希望に満ち、健康な人が、法律家、医師のところに訪れるわけではありません。

 弁護士のところには、土地争い、貸した金がかえってこない人、離婚、相続争い、交通事故、借金返済不能などの「不幸」な人が訪れます。
 医師のところには、癌等の深刻な病気、精神的病気、事故による大怪我などの「不幸」な人が訪れます。
 普通の商売人と違い「毎度おおきに。また、いらっしゃい」とは絶対いえません。

 ですから、決して「楽な仕事」ではありません。
 マイナスからのスタートで、どのようにしたら「0」に近づけることができるのかという仕事です。
 医師の場合、治療費や薬代がかかり、弁護士の場合、弁護士報酬がありますから、絶対「0」にはなりません。

 医師の場合、まれに軽い病気で病院に行き、検査してみたら、別の早期癌が見つかり命が助かったなどという「丸もうけ」ということがあり、弁護士の場合、借金で破産するつもりで依頼したところ、借金がなくなるどころか、過払いでお金が返ってくるという「まれなケース」もありえますが・・

 大学草創期よりの、僧・神職のシンボルカラーはを知りませんが、医学部は赤、法学部は緑と聞いたことがあります。
 「赤」は、適切な治療を受けられなかったために死んだ人の血の色、「緑」は、無実の罪で死刑になったり獄死した人の墓にむす苔の色です。
 
 高貴なものとしての義務(英:noble obligation。仏:noblesse oblige) を果たすことが使命とされています。
 もっとも、医師も弁護士も「もうけ主義」にはしる人がいて、その根底には「経済的ゆとりが無くなった」ことにあるようです。

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