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パスワード

パスワードとは「特定の機能を使用する際に認証を得るため入力する文字及び数字の羅列を指し、その利用者が正当な権限を持った者を確認するもので、正当な権限を持った者だけが知る文字列を用いる」と定義されるそうです。

 パスワードのうちで、数字のみで構成される文字列を暗証番号(PIN、Personal Identification Number)といい、金融機関のATMや携帯電話の本人確認で利用されています。

 銀行のキャッシュカードやクレジットカードに設定されている暗証番号については生年月日、自動車のナンバー・電話番号や「1111」「1234」のような覚えやすい番号(いわゆるキリ番)が設定されている場合が多いのですが、近年発生しているクレジットカードやキャッシュカード窃盗やスキミング等の事件においては、日本ではじつに60%の例で生年月日を入力されて現金を引き出されているといわれています。
 覚えやすいですけど、財布の中のに免許証をいれていたり、車上荒らしにあったら一発ですね。
 
 「偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律」(平成17年8月10日法律第94号)、通称「預金者保護法」、全国銀行協会から補償についてのガイドラインによれば、以下のとおりです。

 以下の場合は、重過失に相当し、偽造・盗難とも被害額は一切補償されません
 1 他人に暗証番号を知らせたとき
 2 暗証番号をカード上に書き記していたとき
 3 他人にカードを渡したとき

 以下の場合は、過失に相当し、偽造・盗難とも被害額は補償額が75%に減額されます。
 1 生年月日などの類推されやすい暗証番号を変えるよう金融機関が働きかけたにもかかわらず、このような数字を暗証番号に使い、運転免許証など番号を推測させる書類とともに携行・保管していたとき
 2 暗証番号を第三者が容易に分かる形でメモなどに書き、カードとともに携行・保管していたとき
 3 カードを入れた財布を自動車内など他人の目に付きやすい場所に放置したとき

 具体的には、争いになれば、最終的には訴訟において決せられるということになります。

 逆にいえば、理屈の上では、上記6つのケースを除けば100%補償されるということになります。

 カード類は通常4桁の数字ですから、生年月日などと全く異なる番号を覚えていましょう。

 なお、不正利用者が、本人や家族の生年月日や運転免許証番号、電話番号などを試して正しい番号を当てるということを防ぐため、多くの場合、複数回間違ったパスワードを入力すると、システムがそれ以降の入力を拒否するようになっています。具体的には、金融機関の現金自動預払い機では、間違った暗証番号を3回入力すると以降はそのカードは有人窓口以外での取り扱いができなくなってしまいます。
 頻繁にパスワードを変えたり、あまり多い種類のパスワードを使い分けるのは賢明ではないですね。

 そこで、記憶できる範囲で複数のパスワードを作成し、それらをうまく使いまわすというやり方もあります。
 たとえば、「必ずばれてしまうであろうパスワード」「あまりばれてほしくはないが、万が一ばれてしまっても構わないパスワード」「絶対にばれては困るパスワード」といった具合に、目的・必要な強度にあわせて、2つや3つのパスワードを使う手もあります。

 なお、外国旅行などの際、普段使わないカード類について、やむを得ずパスワードを紙にメモして行く場合は、算用数字をそのままで書くのではなく、また、漢数字を書くのでもなく、たとえば、日本固有の「ひらがな」で、「英語以外の外国語の一部で」書くという方法が有効です。
 「あい」「つば」「どら」「ふぃあ」、「あん」「どぅ」「とぅろ」「かと」、「いい」「ある」「さん」「すう」、「いる」「い」「さむ」「さ」などですね。文字をくずしてかけば、カードなどを盗んだ人や仲間にわからず、中国語以外(麻雀で有名)は、0から9まで全部の数字を、すべて知っている人はあまりいやません。

 なお、コンピュータに、IDとパスワードを覚え込ませるくらいなら(ID、パスワードの保存)、どこかにメモ書きした方が安全です。
 どうでもいい掲示板のパスワードなどは別ですが、金の動くサイトに利用するパスワードには細心の注意を払いましょう。

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